死ぬまでに読むべき300冊の本
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紺碧の将

死ぬまでに読むべき300冊の本

どんなに時代が変わろうとも、本が人類の知的財産であることに変わりはありません。
少年の時分より、本を師と仰ぐ髙久 多樂がさまざまなジャンルから独断と偏見で選んだ300冊の本。
本選びの際の参考書として、活用してください。【テキスト/髙久 多樂】

Topics

file.107『朗読者』ベルンヘルト・シュリンク 新潮文庫
人間だれしも心の裡に、なんらかの劣等感を抱えている。傍目には順風満帆な人でも例外ではないだろう。とりわけ脚光を浴びている人ほど、外からの評価と自分の内側に巣食う劣等感との乖離に戸惑…
file.106『日々是好日』森下典子 新潮文庫
前回に続き、お茶関連の本を(私はまったくお茶を嗜んでいないのに)。良質のエッセイとはこういうものをいうのだろう。読みすすめるうち、気がつくと心がほっこりしている。生きていることその…
file.105『利休にたずねよ』山本兼一 PHP研究所
意表をつく構成が、本書の最大の魅力だ。冒頭で利休が切腹する日を皮切りに、章ごとに時間を遡っていくという構成。作者の用意した道筋に従って利休の生涯を逆方向からたどっていくと、利休の秘…
file.104『雪月花の心』栗田勇 祥伝社
「日本人は留学生もビジネスマンも、海外で自国のことについてスピーチする機会があってもほとんど話すことができない」と聞く機会が多かったことから、「自分もそうかもしれない。それなら自分…
file.103『奥のほそ道』リチャード・フラナガン 渡辺佐智江訳 白水社
これほどの生き地獄に自分が置かれたとしたら、いったいどうしただろう。何度も何度も何度もそう自分に問いかけながら読んだ。もちろん、答えなど出るはずもない。一分の隙もないほど人権を守ら…
file.102『木に学べ』西岡常一 小学館ライブラリー
西岡常一は、法隆寺の最後の宮大工棟梁であると同時に、日本史に通暁した社会批評家でもあり、論客だった(本人は塵ほどもそうは思っていなかったはずだが)。相手が誰であっても、間違ったこと…
file.101『わたしたちが孤児だったころ』カズオ・イシグロ 入江真左子訳 早川書房
はじめて、カズオ・イシグロを体験したのは、1989年に発表された第3作『日の名残り』だった。イギリスの貴族の邸宅にいる老執事が語り手となった作品である。言うまでもなく、カズオ・イシ…
file.100『甲東逸話』勝田孫彌 マツノ書店
本コラムは今回で100回を数えた。タイトルにあるように、最終的には300冊を紹介する予定だから、3分の1を達成したことになる。節目の一冊をなににしようかと考えあぐねた結果、勝田孫彌…
file.099『やさしい訴え』小川洋子 文春文庫
小川洋子と聞けば、即座に『博士の愛した数式』を思い浮かべる。ケチのつけようがないほどよくできた小説である。おそらく小川氏は数学や音楽など、法則性のあるものを文章で表現することが好き…
file.098『弓と禅』オイゲン・ヘリゲル 稲富栄次郎・上田武訳 福村出版
禅のとらえ方には2種類ある(と思う)。ひとつは仏教としての禅宗、もうひとつは思想としての禅(ZEN)。もちろん、両者は明確に分類できるものではないが、そういう分け方をしてもあながち…

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