海の向こうのイケてる言葉
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ココロバエ
ココロバエ

There is strong shadow where there is much light.

ゲーテ

 ドイツの詩人、小説家ゲーテの言葉。直訳すれば「光が多いところは影も強くなる」。

 えてして人は、ものごとの表面だけを見て判断してしまうが、その裏には光の強さと同様の影があるということ。一般的には、成功の影には血のにじむような努力があるなどと解釈される場合が多いが、はたしてゲーテはそれだけを言いたかったのだろうか。

 最近、名の知られた芸能人や俳優が自殺するケースが相次いでいるが、市井の人たちからすれば、あれほど華やかな人生をおくっている人がなぜ? と思う。スポットライトを浴びるほどその人は輝き、ネガティブなことなど想像もできなくなる。

 しかし、実態はどうなのだろう。影の部分が濃いほど、見た目の華やかさとのギャップが広がり、呻吟しているかもしれない。やがて、それが臨界点を越えたとき……。

 若い時分、たまたま成功してしまったスポーツ選手や芸能人が、その後、没落していくケースは無数にある。竹馬のような上げ底の靴を履いているのだから、転びやすいのは明白。

 それよりも、少しずつ少しずつ実力を蓄え、自分の身丈に合った生き方を選択する。外見と実力がほぼ一致していれば、精神状態は安定するはずだ。

 ここでもこう言う以外にない。すぐに得たものはすぐに失われる、と。

(第28回 201119)

 

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Profile

髙久多美男

髙久多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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