クラシック、ロック、ジャズ、ワールドミュージック……。
「本と音楽を食べて大きくなった」と公言する著者の座食的音楽エッセイ。
文章から漂ってくる「音楽」をご堪能ください。【テキスト/髙久 多樂(髙久 多美男)】
Topics
file.084『ハーヴェスト』ニール・ヤング
オリジナリティが重要だという話をよく聞く。とりわけ芸術(アート)の分野において。音楽のジャンルで究極のオリジナリティといえば、その人が持って生まれた「声」だろう。こればかりは練習で…
file.083『ホテル・カリフォルニア』イーグルス
1976年、このアルバムが発表される直前のイーグルスに対する期待は世界的に高まり、新作に関する情報が飛び交っていた。今のようにインターネットがなく、せいぜい音楽誌やラジオを通じての…
file.082『夜想曲集』F.ショパン
〝ピアノの詩人〟との異名をもつショパン。どちらかと言えば、私はショパン贔屓とは言えない。けっして嫌いではないが、積極的に触手を伸ばそうとはしてこなかった。だが、静かな夜、しんみりと…
file.081『こわれもの』イエス
1960年代後半から急速に進化を遂げたロック界。その最終段階は、70年代に入ってクラシックの形式を融合させたプログレッシヴ・ロックであろう。ピンク・フロイド、キング・クリムゾン、エ…
file.080『ロンドン・コーリング』ザ・クラッシュ
長くロックを聴いているが、1970年代後半のパンク・ロックの出現ほど驚き、戸惑ったことはない。もちろん、尖兵はセックス・ピストルズである。いかにも単純なコードで、ガガガガーと喚いた…
file.079『交響曲第9番「合唱付き」』L.V.ベートーヴェン
ベートーヴェンの第5番とともに、この作品は人類が創った音楽のなかで、最高峰に位置することは明白である。音楽に好き嫌いはつきものだが、これらの作品は個人の好き嫌いというレベルをはるか…
file.078『Genius Loves Company』レイ・チャールズ
6歳の頃、失明したレイ・チャールズは、盲学校に通いながらピアノを学んだ。その後、音楽で身を立てようとシアトルに移り、クインシー・ジョーンズと出会ってから道が拓ける。やはり、道を拓く…
file.077『30#1 HITS』エルヴィス・プレスリー
1977年、エルヴィスが死んだとき、世界中のロックファンが涙した。それを横目で見ながら、「なぜ?」と思った。94年、メンフィスのエルヴィス・プレスリー記念館(自宅を改装したもの)を…
file.075『氷の世界』井上陽水
こと音楽に関しては洋楽一辺倒の私だが、この作品は中学生の頃、リアルタイムで聴き、以来、飽きもせず聴いている。このアルバムに引きずられる形で何年かかけて井上陽水のほかの作品も買い求め…
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