Colorful flowers may well beautifully adorn the hair of a woman, but fragrance of sincerity is the heart’s real elegance.
昭憲皇太后御歌
〝海の向こうの〟言葉ではないが、昭憲皇太后の御歌を挙げてみたい。本サイト「ちからのある言葉」では明治天皇の御製を取り上げたが、この歌も現在、明治神宮の参道に掲示されている。上掲の英文のもととなっている歌はこうである。
「とりどりに つくるかざしの 花もあれど にほふこころの うるわしきかな」。
歌意は「色とりどりの髪飾りの花もありますが、ほのかに香るような心の誠実さこそが真の美しさというものです」。
「にほうこころ」が「ほのかに香るような心」とするならば、「ほのか」にぴったりな英語が見当たらないのは残念である。日本人の感性では、自己主張の強い香りよりも、あるかなしかくらいの「ほのか」に香る匂いに心惹かれる。真の誠実な人柄はそれくらい微妙で、さりげない言動にあらわれると言っているのではないか。
どこからか花の香りが漂ってきて、ふと立ち止まり辺りを見渡すと、人目を忍んで美しい花が咲いている。それと同じように、内側から美しさが溢れ出している人と接すると、心がほっこりする。
(第150回 260712)
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