海の向こうのイケてる言葉
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ココロバエ
美し人

One man’s ceiling is another man’s floor.

ポール・サイモン

 ポール・サイモンの『ひとりごと』に収録されている「君の天井は僕の床」の原題。

 サイモンの詞(詩)は、「サウンド・オブ・サイレンス」をはじめ、思考が深いうえ、韻を踏んだ音感がとても豊かだ。個人的には、ボブ・ディランよりノーベル文学賞に値すると思っている。

 集合住宅を遠目で見れば、上下を隔てる間仕切りは一枚の板に等しい。しかし、立場によって天井になったり床になったり……。

 ファクト(事実)を重視せよという風潮だが、だれにとっても等しい事実とそうではない〝なんちゃってファクト〟がある。歴史もそうだが、見方が変われば〝歴史的事実〟も変わる。コロナによる死者の数だって、国によって定義は異なる。

 事実は参考程度にとどめ、その都度ひとつひとつの事象について熟考し、自分の見識を磨くべき、とポールが言ったかどうかはわからないが、いずれにせよ、ものごとを多面的に見ることの大切さを歌っているのではないだろうか。

(第15回 200723)

 

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Profile

髙久多美男

髙久多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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