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ココロバエ
美し人

日本のエッセンスが凝縮された京都御所

2020.03.11

 時代も変わったものだ。京都御所の内部を一般の国民が見るのは不可能と思っていたのだが、2016年から通年公開されている。しかも、事前予約の必要がなく、無料である。赤坂迎賓館が2000円、新宿御苑が500円なのに……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 従来、この築地塀の外側を歩き、なかの様子は想像するだけだった。築地塀はふつうの人にとってはそれなりの高さだが、忍びはもちろん、戦うことを仕事としている人たちにとっては軽々と超えられる高さといっていい。通常の城壁や堀と比べれば、御所の築地塀がいかに防御を目的に設けられたものではないということがわかろうというもの。

 つまり、それだけ天皇は絶対の存在であり、まかりまちがっても天皇を襲撃する輩はいないという前提にたっていたと考えていい。

 もともと歴代の天皇が住まわれた御所は、もっと西側にあった。しかし、戦災や天災によってたびたび消失し、その都度、大内裏のなかで引っ越しをした。その数、なんと200回以上というから驚きである。

 しかし、元弘元(1331)年、光厳天皇が即位したのち、慶応4(1868年、東京へ遷都するまでの537年間、御所の位置は変わらなかった。それほどの長きにわたって日本の中心部であり続けた京都御所の内部を個の目で見られるのだ。

 

順路に沿って歩く。まずは天皇のお住まいであった清涼殿の一角を。青空に映え、じつに厳かである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月華門より南庭を通して日華門を望む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

橙色の軒と青がよく似合う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

左へ曲がり、承明門へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さまざまな儀式が執り行われた紫宸殿。この建物だけ、趣が異なる。白砂との対比が美しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次いで、春興殿。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの小御所会議が行われた小御所を経て和歌の会などが行われた御学問所へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その前には御池庭が広がっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに先へ進むと、天皇の日常生活の場ともいえる御常御殿が。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 百聞は一見にしかず。日本のエッセンスが凝縮された京都御所は、己の目で見るべし。

 

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(200311 第976回)

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Profile

髙久多美男

髙久多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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