第7回タカタラ賞、発表!
前回に続いて7回目は、国展(撮影点数15点)から9点を紹介する。
国画会が主催する同展は今年でちょうど100年。公式サイトには、会の創設について下記のような記述がある。
――1918年(大正7年)に日本画家の小野竹喬、土田麦僊、村上華岳、野長瀬晩花、榊原紫峰の5名の京都の新進気鋭の画家達により、「創作の自由を尊重するヲ持って第一義となす」の理念のもとに「国画創作協会」が創設された。(略)1925年(大正14年)、共に研究会に参加していた梅原龍三郎、川島理一郎を同協会に迎え入れ、第2部として「洋画部」を新設した。
春陽会同様、錚々たる画家が会の発足に関わったことがわかる。100回を記念してか、会場の一角にポスター、図録、画集ほか書籍など「こんなものまで保存していたのか!」と驚くばかりの逸品が数多く展示されていて、見応え充分であった。失礼だが、本展より嬉々として見てしまったほどだ。やはり歴史の重みは時代が変わっても減ずることはない。
ひとまず、今回にて春の公募展を対象としたタカタラ賞は終わりとし、次は6月の独立書展、8月の読売書法展、秋になると日本伝統工芸展、一陽会、二期会、日展、院展などが予定されている。楽しみは尽きない。
内田健一郎「籠の中の鳥なければ〜口笛」。まずは、彫刻の部から。頭の上に鳥籠が載っていて、中に鳥がいる。一見するなり、その奇妙な組み合わせに度肝を抜かれる。帽子を被るより、鳥籠を被った方が楽しそうではある

と思いきや、絵画の部に上掲と同じ着想の内田氏の作品があり、またまた驚いた。こちらも頭の上に鳥籠が載っていて、しかも髪の毛のように羽根が生え、肩には数羽の小鳥が羽根を休めている。なんだろう、この人。いっぺんに愛着が湧いてきた

飯島公子「窓辺の風景」。並べた静物を描く絵は数多いが、この作品が独特なのは、窓外の夕日と山のシルエット、そして麓の街の灯りが絶妙な調和を保っていること。遠近と明暗がユニーク。中央上部の金属はなんだろう?

不覚にも作者と作品名の記録漏れをしてしまった。どっかと地面に片膝をつき、逞しい左脚に手をかけている。カエルのきょとんとした表情がユーモラス

清水賀昭「遠い記憶Ⅰ」。原色がひしめきあった都市の風景。実際にはありえない色彩だが、不思議と不自然さがない

榊美代子「花達のおしゃべり」。惜しくも昨年、この世を去った作者。ほんとうにおしゃべりをしているかのような花々が印象的

堤建二「たたずむ」。傘を差している女性と読書をする男性。人が多いところはどこも喧騒が渦巻くが、静かな空間が心地よさそう

水谷誠孝「メリーゴーランドの馬」。もしもメリーゴーランドの馬が走り始めたら……? そんな想像をかき立ててくれる。「もし」を表現することによって、われわれの想像力は無限に広がる

田山哲孝「車輪のイメージ」。身の回りにはさまざまな形で構成されている。意識を向けると、ふだん見慣れた光景はこう変わる。物の見方の幅が広がる
(260507 第1318回)
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