死ぬまでに読むべき300冊の本
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Introduction

どんなに時代が変わろうとも、本が人類の知的財産であることに変わりはありません。少年の時分より、本を師と仰ぐ髙久多美男がさまざまなジャンルから独断と偏見で選んだ300冊の本。本選びの際の参考書として、活用してください。(テキスト/高久 多美男)

300 Books Topics

file.022『銀の森の少年』リチャード・フォード 北村太郎訳 新潮社
この本を読んだのは、まったくのアクシデントによる。『ロック・スプリングズ』などを書いたアメリカ人作家リチャード・フォードの作品だと思い、買い求めたのだが、どうも雰囲気がちがう。汗臭い男を描くのが得意なリチャード・フォードにしては、やけにファンタジックである。不
file.021『武田信玄』新田次郎 文春文庫
新田次郎が毎月30枚、100ヶ月を要して書き上げた本作には、人間の本質があますところなく描かれていると言って過言ではない。風の巻・林の巻・火の巻・山の巻に分かれた4冊組、計3,000枚に及ぶ大団円である。ページを繰れば、若き日の晴信の眩しいほどの煌めきに触れる
file.020 『失敗の本質』戸部良一、寺本義也、鎌田伸一、杉之尾孝生、村井友秀、野中郁次郎共著 中公文庫
かなり前から読まなければならない本と意識しながら、遠ざけていた。この本を読み通すのはつらいと多くの人が書いていたからだ。しかし今回、意を決して読んだ。まさしくそのとおりだった。まるで自分の顔を鏡に写し、悪いところをまじまじと見つめるかのようだった。本書は「日本
file.019『留魂録』吉田松陰 古川薫訳注 講談社学術文庫
死の前日、獄中で書き上げられた吉田松陰の遺書に、普遍の真理が書かれている。安政6(1859)年10月26日、吉田松陰は処刑される前日、獄中で松下村塾の塾生にあてて書いた遺書であり、人生の総括でもある。全部で5000字に過ぎないが、没収されることも想定して、写し
file.018『ソフィーの選択』ウィリアム・スタイロン 大浦暁生訳 新潮社
ピンク・フロイドという70年代に活躍した英国のロックバンドに『狂気』という作品がある。原題は「TheDarkSideOfTheMoon」、月の裏側という意味だ。もちろん暗喩である。人間の心の裏側、ふだんは表に出てこない本性を指しているのだろう。ピューリッツァー
file.017『経営論語 渋沢流・仕事と生き方』渋沢栄一 由井常彦監修 ダイヤモンド社
渋沢栄一といえば「日本資本主義の父」と崇められる存在。明治6年、第一国立銀行を設立したのをはじめ、500を超える会社の設立や経営に参画した。その範囲は、銀行、海運、紡績、製紙、製糖、肥料など多岐にわたっている。教育にも力を入れ、東京女学館、日本女子大を援助して
file.016 『吉原御免状』隆慶一郎 新潮文庫
これほど大胆で壮大、しかも緻密な時代小説があったのか!この作品を読みながら、何度も唸らせられた。隆慶一郎が61歳のときに発表したデビュー作『吉原御免状』のシーンの数々は映像のようにくっきりと脳裏に焼きついた。まず構成が緻密である。時代は徳川家綱の世。江戸幕府の
file.015『痴人の愛』谷崎潤一郎 新潮文庫
冒頭から不穏な空気をはらんでいる。「私はこれから、あまり世間に類例がないだろうと思われる私達夫婦の間柄に就いて、出来るだけ正直に、ざっくばらんに、有りのままの事実を書いて見ようと思います」いきなり告白である。最初からこの調子で開き直られては、こちらも胸襟を開い

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