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紺碧の将

菅政権、1学期の成績表

2020.11.25

 今年9月、安倍氏の路線を継承するとした菅義偉新政権が誕生した。以後、約2ヶ月、新政権に対する私の印象を書いてみたい。

 正直なところ、菅さんにはあまり期待していなかった。ナンバー2ならともかく、国のトップとして国内外に山積する課題に対処するのは難しいと思っていた。

 しかし、少しずつ見方が変わってきた。案外やるかも、と。

 なにより彼はリアリズムがある。政権を維持するには国民の支持が必要だということを熟知しており、そのための布石を打ったうえで、ほんとうにやりたいことをやろうとしている。政治家に必須の資質を備えている。

 携帯電話の通信料の引き下げ、デジタル庁の開設などは大衆向けの布石だろう。多くの人が歓迎してくれる政策を短時日に打ち出し、それと並行して日本学術会議の6人の新会員任命拒否という英断に討ってでた。

 日本学術会議という存在を知っていた国民はほとんどいないだろう。かく言う私もその一人。

 しかし、菅さんがその問題をあぶり出してくれたおかげで、そんなとんでもない組織がいまだにあることが白日のもとにさらされた。

 内実を調べて、さらに驚いた。わが国にとって不利益なことばかりしている組織に年間約10億円もの税金が投入されているのだ。日本学術会議の面々や共産党、立憲民主党など左翼勢力は口を開けば「学問の自由」と言うが、なにも菅さんは学問をしてはいけないと言っているわけではない。公費を使う以上、公共の利益に資する学問をなさいと言っているのだ。

 日本学術会議の思想は、戦後GHQによってこの国に注入された極左の反日思想そのものだ。「軍事目的の科学研究は絶対に行わない」という声明はそれなりに理解できるが、いっぽうで軍民融合を標榜する中国とは研究者の交流、科学情報の共有を積極的に行っている。いったい、どこの国の学術会議なのかと問いたい。さらに組織は硬直化し、学閥で選んでいるため、有能であっても会員に選ばれないこともあるという。どう贔屓目に見ても、公費で維持すべき組織とは思えない。

 ある友人がこう言っていた。菅さんは期待できる、と。安倍さんはもともとエスタブリッシュだから、既得権益が脅かされるようなことはあまりできなかったが、叩き上げの菅さんなら躊躇なく改革ができると。

 おそらく菅さんは第2、第3のターゲットに狙いを定め、用意周到に潰していくだろう。国民は「桜を見る会」のような話題には飛びつくが、日本学術会議がどうなろうと関心は示さない。つまり、菅さんは大衆というものの本質を理解しているのだ。国会の答弁でペーパーを棒読みするだけだとしても、信念がぶれなければいい。ヘタに自分の言葉で答弁し、墓穴を掘るより、のらりくらりと攻撃をかわしたほうがいい。そして、いまだにこの国に巣食っている反日勢力をどしどし葬ってほしい。

 期待しています、菅さん。

(201125 第1040回)

 

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