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森の中でチャクラが開く

2008.05.25

 仕事の打ち合わせも兼ねて二期倶楽部へ行ってきた。息を吸うのも忘れてしまうくらい(意識して息を吸っている人はいないか)忙殺されているので、待ち遠しい「仕事」であった。

 久しぶりにワインを飲みながらフルコースを食べ、アート・ビオトープに泊まって、ゆったりした時間を過ごした。

 てんつくマンの影響からか、最近、環境破壊に意識が向くようになっている。いったい、いつまで人間は自然の恩恵を受け続けることができるのか。

 今、われわれは自然に対し、強烈な破壊活動を続けているわけだが、臨界点に達したところで、それまで温厚だった地球も、人類に対して牙をむいてくることになるのだろう。

 なんとこの時期の那須は素晴らしい輝きを放っている。翌日はやはり仕事の用で、那須から日光へと向かったが、こちらも素晴らしい。思えば、那須には御用邸があり、日光には徳川家康を祀る東照宮がある。当時の風水専門家が知恵を結集してその地を選んだのは間違いないだろう。風水学からもコスモロジーからもパーフェクトに近い場所であると言われる所以はそれだ。そこにいるだけで、体中の細胞がウキウキと活性化してくるのがわかる。

 二期倶楽部の広大な森の中にある露天風呂(右上写真)は、まさに時間を忘れさせる結界だ。

 朝9時頃から入っていたのだが、気がつくと1時間半くらい過ぎていた。ずーっと一人だったので、もちろん誰とも会話を交わしていない。その間、お風呂の中でストレッチをしたり、鮮やかに萌える緑をぼーっと眺めていたり……。それはそれは、至福の時であった。

 木々の葉を眺めていた時、いったい何種類の「緑色」があるのだろうかと気になり、ひとつひとつ丹念に数えてみた。明らかに色の異なる緑色が30種類はあった。微妙な濃淡で分ければ、おそらく100種類は越えるだろう。なんと自然界は色彩の魔術師なのか! と唸ったわけである。

 温泉が絶え間なく流れ落ち、波紋が広がる。そこに日光が照り返し、近くの葉に光の乱舞を投影する。光の球が幹を上がったり下がったり。それを見ていると、どんなに優秀な照明デザイナーもまったく太刀打ちできないだろうと思わざるをえない。とにかく、自然の営みは緻密にして独創的。やはり、地球は意思をもった生命体なのだと思う。

 私の場合、どんな条件がインプットされればリゾート感覚を味わえるのか、わかった。数種類の鳥の鳴き声だ。音色の異なる軽やかな鳥のハーモニーをずっと聞き続けていれば、頭のてっぺんのチャクラは開きっぱなしになる。チャクラというのはヨガの用語で、北原さんの特集記事でも書いたが、人間の頭のてっぺんにある自然界との交信部分で、それが開くと溢れるように肯定的なアイデアが湧いてくるという。

 今月いっぱいで横浜の事務所を閉鎖することになってしまい、本来であれば意気消沈していなければならない時期だ。しかし、やっぱり、前しか向けない人間であるようで、次にやりたいことなどを早送りで頭の中に描いている。

 このブログの愛読者の皆さん、アート・ビオトープなら清水の舞台から飛び降りる決意はいりませんよ。ぜひ、この季節に訪れてください。一人で泊まるのもオッケーです。

http://www.artbiotop.jp/

(080525 第51回)

 

 

Profile

高久多美男

高久 多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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