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惰性の罠からの脱出

2013.01.25

No.15 表紙&表4 一年を振り返って、「今年は今まででいちばん良かった」と思えるような人生を歩みたいと思っている。事実、今までは、そういう人生であった。だから、過去に戻りたいという願望はみじんもない。まして10代や20代に戻りたいなど思うはずがない。

 それと同じように、『Japanist』も毎号、「今回がいちばん良かった」と思えるようにしたいと思って取り組んできたが、残念ながら今回はそう思えない。読者の皆さんの手元に届く前に、編集責任者がこんなことを書くのは背信行為にちがいないが、正直な胸の内を明かせばそういうことだ。

 個々に見れば、きらめきを発する記事も少なくない。手前味噌ながら、はじめから終わりまで丹念に読めば、何度も感嘆するはずだと思っている。「今までのものと、どこが違うの?」と思う方もいるかもしれない。

 でもなあ、なんというのか、金属疲労が目立ってきた感がする。さらにいえば、惰性の罠に落ちている。これはすべて私の責任である。

 今回を大いに反省し、次号はさまざまな改造を施したい。特にビジュアル面では、大手術をするつもりだ。もちろん、編集主旨を曲げるようなことはしない。

 自分で言うのもナンだが、1円ももらわずに続けている仕事だ。他の雑誌と明らかに一線を画すものを作らなければ、続けている意味がない。ただの自己満足ほどかっこ悪いものはない。修復不可能の状態に陥る前に自分で気づいて良かった。

 一期一会、その言葉の意味を肝に銘じ、もう一度魂を吹き込みたいと思う。

 

 吉日は心のままに訪れる 淳風乱風上るも下るも

 (いい日かどうかは自分の心のもちようである。澄み切った風の日も乱れた風の日も、人生上り坂のときも下り坂のときも)

(130125 第397回)

Profile

高久多美男

高久 多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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