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紺碧の将

この、ふざけた生き物

2021.11.08

 8月1日に2匹の子ネコがやって来たことはすでに書いた。以来、我が家はこのネコどもに撹乱されっぱなしである。よくもまあ……と呆れるくらい、ろくなことをしない。

 目にもとまらぬ速さでおいかけっこをし、爪で床を引っ掻いて急停止。コンマ数秒でカーテンによじのぼり、飛び降りる。家具の下や裏側に潜り込む。本の隅をかじる。高いところにある物を落とす。観葉植物に飛び乗る、水を入れた器をひっくり返す……。いちいち真剣に対応していては、こちらの身がもたない。

 それはともかく、ネコの身体能力の高さにあらためて驚いている。感動さえしている。椅子からソファへ、ステレオから書棚へと瞬間移動するのを間近で見ていると、ネコの気持ちがわかる人が語った言葉を思い出す。「ネコは人間を、どんくさいネコだと思っている」、さもありなん。

 それにしても、よく遊ぶ。起きている時間のほとんどを遊んで過ごしている。以前、取材した山澤清氏によれば、あらゆる生き物のなかで遊ぶのは人間とペットの子供だけだというが、たしかにそのようだ。他の生き物は、生まれるや数日〜数ヶ月で自分の食糧を確保しなければならない。起きている時間の大半を、命の危険を犯しながら食べ物の確保に費やす。その点、飼い猫はお気楽なもんである。黙っていても食べ物が出てくるし、今ではチュールなどというネコ専用のデザートまである。我が家のネコたちも「チュール」という言葉を聞いただけで、態度が急変する。

 一方で、無邪気に遊ぶ姿を見ていると、清々しい思いになれることもたしか。夢中になって遊ぶ姿は、まさに生き物が輝く瞬間でもある。

 同じ日に、同じ母親から生まれた2匹だが、性格はまったくちがう(父親がちがう?)。三毛の詩は人懐こく、甘え上手で積極的。家族以外の人にも警戒しない。サバ三毛の空は、びびり屋で慎重で寡黙。いつも詩の動向をじっくり観察し、数テンポ遅れて次の行動に出る。詩は人間大好きで、飼い主にべったり。まさしくうーにゃん先生の後継者にふさわしい。一方の空は飼い主にも距離を置いている。このちがいが面白い。そんな空だが、私の脇の下には異様に興奮する。野性が残っているのだろうか。

 早くおとなになって落ち着いてほしいという気持ちと、ずっと無邪気なままでいてほしいという気持ちがない混ぜになっている。

 

誰が指導したわけでもないのに

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつも一緒に寝る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この、ふざけた腕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギリギリの線でとどまる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

会議に出席中の空

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ニャんだろう?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズームミーティングにも参加

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボロボロになったカーテン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

知的な印象の詩

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(211101 第1101回)

 

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