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自然のありようを自己のありようとする

2010.12.21

 今、世の中は人間万能主義に陥っていないだろうか。つくづくそう思うことが多くなった。

 たしかに人間の知恵は素晴らしい。有史以来のたゆまぬ努力によって、人類は大きく発展を遂げてきた。宇宙にも行けるようになったし、クローン動物も作れる。

 しかし、相変わらずバカなことをし続けているというのも事実だ。人間同士の殺し合いなどその最たるものだろう。

 

 「万物斉同」という言葉がある。万物はすべて同じという意味だ。

 それも一理あるが、最近私は植物こそこの地球上の最上位にいるものだと感じるようになった。人間でもなく、他の動物でもなく、植物。

 なぜなら、植物だけが地球という惑星生命体と直接つながっていて、万物を育んでくれる大元だからだ。「無為自然」とは植物のありようにこそあてはまる。

 だから、植物人間という言い方は良くないのではないかと思っている。植物に失礼だ。

 植物たちは、「自然体というのは、こうすればいいのだよ」と無言で教えてくれている。あとはそれに耳を傾けるかどうか、だろう。

 

 私は時間の許す限り、なるべく植物の息吹を感じられる場所を一日10000歩くらい歩こうと思っている。宇都宮にいる時は栃木県総合運動公園、都内にいる時は新宿御苑や代々木公園(明治神宮)等々。手つかずの自然ではなく、人間と共生している植物は能弁だ。さまざまなことを教えてくれる。へたなハウツー本を読むより、ずっと大事なことを教えてくれる。

 「自然のありようを自己のありようとする」

 師・田口佳史先生がしばしばそうおっしゃる。果たして、その真意とはどういうことなのだろうか? はたと考え、答えに詰まることが多い。

 そういう時、なんと自分は余分な力が入っているのかと痛感させられる。

 だから、堂々とした木を見るのである。

(101221 第217回 写真は新宿御苑のヒマラヤシーダー。あまりに立派。大きな家のようだ)

 

 

 

 

 

 

 

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Profile

髙久多美男

髙久多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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