多樂スパイス

足利のフジ

2010.06.05

 同じ県内にいるのに、足利はあまり馴染みがない。室町幕府の創始者・足利尊氏の発祥の地であり、日本最古の大学・足利学校があるなど、歴史的にはけっして疎かにできないところだが、いかんせん、主要交通網からはずれているがため経済の地盤沈下が激しく、その結果、あまり接点がないまま、今に至ってしまった。

 そんなわけで、あのフジも見たことがなかったのだが、過日、ついにフラワーパークを訪れたのである。

 紫色のカーテンとはよく言ったもので、重力に逆らっていないからできる芸当である。少し強い風が吹くと、いっせいになびく。それがまた、いい。

 聞けば、樹齢約140年。それまで移植は無理と言われていたが、女性の樹木医によって足利の土地に根づき、広さ1000平方メートルにまで成長したという。

 

 あらためて思ったことは、日本人は心底花が好きなのだということ。県内外から多くの見物客が訪れていた。以前書いた桜もそうだが、わざわざ一目見るために、遠路はるばる移動してしまうのが日本人である。

 そういうことを考えると、町おこしの有効な手段のひとつに、「花」があげられるのは当然のことかもしれない。

 そう言えば、最近私も自分なりの植物図鑑を作っている。ウォーキングの時など、デジカメを携帯し、気になる花があればパチリ。今のデジカメは高性能で、接写もきれいに撮れる。そのデータをひとつのフォルダにまとめ、少しずつ図鑑で調べながらファイル名をつけている。残念ながら、ほとんど知らないものばかりである。少しずつ花に詳しくなれたらいいな、と思っている。

(100605 第172 写真は足利のフジ)

 

 

 

 

 

 

 

 

Profile

高久多美男

高久 多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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