多樂スパイス

偉人変人

2018.11.20

 30年以上交友がある高久和男さんについて。

 つくづく人間というのは面白い。彼を見ていると、心底そう思う。

 カズオさんは登山友だちである。ブラジルやインド、アフリカなどへも一緒に旅したが、通常は月に一度くらいランチをする程度。

 従業員2000人以上の企業グループを率いる総裁でもある。創業者である父からの「営業するな、業者を切るな、人を引き抜くな」という遺訓を胸に、ひたすら事業を伸ばしている。営業をしていないのに、新規の案件がどんどん舞い込むという。このご時世、なかなか聞けない話である。

 業績は伸びているが、カズオさんはほとんど現場の仕事をしていない。自他ともに認める遊び人だから、仕事をしている暇はないのだ。

 右下に掲載した写真は、彼が所属するバンドの演奏風景。そう、カズオさんはドラマーなのだ。背後のポスターに着目してほしい。メンバーをあしらった選挙ポスターだ。カズオさんのポスターには「無印粗品」と大きく書かれ、「粗品でもイキイキ暮らせる社会を!」というコピーがついている。これ、なんと、彼の会社のスタッフが作っている。常識的には「ありえない!」だろう。クビを覚悟で蛮勇を奮うという類のものだ。しかし、カズオさんは平気の平左だ。

 登山やバンド活動の他、スキューバダイビング、スキー、ジェットスキーなど遊びの範囲は幅広い。さらに、仏教、禅、歴史などにも造詣が深い。永井荷風の生き方に憧れ、人の数十倍もの収入を全部使い切っている。もちろん、夜遊びに、である。夜な夜な遊び歩き、遊び終わったらコンビニで弁当なんかを買って食べるような生活なのに、体はいたって健康。どこも悪いところがないという。結局、病気を呼び込むのは、心持ちなのだろう。

 ところでカズオさん、だんだん風貌が永井荷風に似てきた。こういうイジンヘンジンは、ますます目が離せない。

 弊社サイトの連載コラム「人の数だけ物語がある」の12月1日号にカズオさんのインタビュー記事を掲載予定。

 

「美し人」

美の生活化―美しいものを人生のパートナーに

 

※悩めるニンゲンたちに、名ネコ・うーにゃん先生が禅の手ほどきをする「うーにゃん先生流マインドフルネス」連載中。第32話は「褒め言葉は%0%に、苦言は150%に」。

https://qiwacocoro.xsrv.jp/archives/category/%E9%80%A3%E8%BC%89/zengo

(181120 第858回)

Profile

高久多美男

高久 多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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