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人去って、花咲く

2018.04.11

 今年の桜はかなり長期間楽しめた。3週間、ほぼ毎日晴れの日が続き、強い風も吹かなかった。週末ともなると、いつも利用している新宿御苑は人だらけで、千駄ヶ谷門は千駄ヶ谷駅まで長蛇の列、新宿門に至っては、3列が明治通りまで続くというありさま。ピーク時は入園するだけで1時間以上要したのではないか。

 ようやく人の波がおさまり、安堵している。ソメイヨシノもいいが、ほんとうに堪能できるのは、これからである。ソメイヨシノだけに熱狂する群衆を見て、またいつものように斜に構えて見ている私であった。

 この時期になると、さまざまな花が開花する。シモクレン、フゲンソウ、ハナミズキ、ハナカイドウ、ツツジ、ハンカチの木、ユキヤナギ、レンギョウなど、色彩の乱舞が繰り広げられる。

 この時期に咲く花で、私が好きな花に、シャガがある。あるとき、薄い青紫に惹かれ、まじまじと見つめていて、その完璧とも言える法則性に度肝を抜かれた。まず3枚、オレンジと青い絵の具で素早く着彩したような花びらが目につく。花火のようでもある。その間を縫うようにして、もう少し小さめの〝色塗りなし〟の花びらがある。花びらの縁には、小さなハサミで細かく切りこみをいれたかのような精妙なギザギザがある。多少の大きさの違いこそあれ、この形をした花びらがいっせいに咲き乱れているのだ。思わず、「うぉ〜」と声を漏らすはめになる。

 御苑には面白い形をした樹もたくさんある。写真下の樹は、二の腕を持ち上げ、「やるぞー!」と言っているかのようなスギ。こうやって擬人化して見ていくと、興味が尽きない。

 喧騒が消えて花が咲き乱れ、エアコンいらずのこの季節。なにはなくとも最高の季節である。

 

※悩めるニンゲンたちに、名ネコ・うーにゃん先生が禅の手ほどきをする「うーにゃん先生流マインドフルネス」、連載中。今回は「〝みんな同じ〟が平等ではない」。

https://qiwacocoro.xsrv.jp/archives/category/%E9%80%A3%E8%BC%89/zengo

(180411 第803回 写真上はシャガ。下は「やるぞー!」のスギ)

 

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Profile

髙久多美男

髙久多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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