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美し人
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夜の光と「自然再生エネルギー」

2017.01.15

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 そういう観点で言えば、横浜や神戸が秀逸で、札幌、仙台はかなりいい線いっている。名古屋、大阪はイマイチというのが私の見方。だが、やはりダントツできれいなのは東京だ。
 日頃、電気の使用量を減らすべきだと考えている私にとって、ライトアップに用いる電力の是非について考えると複雑である。
 あの震災以降、世は原発反対一色だ。原発に反対すれば良識ある人間だとでも勘違いしているような人がわんさといる。そういうことを言っている人で、電力量を減らそうと唱える人はほとんどいない。自分の生活を変えるのはイヤだからだ。そして、「自然再生エネルギー」という、欺瞞に満ちたものを推奨する。
 自然再生エネルギーってなんだろう? それだけを聞けば、自然の力を利用し、自然資源を消耗せずにエネルギーを起こすというイメージがあるが、そんなウマイ話はない。例えば、飛行機に乗った時、比較的低空から日本の国土を見ると、山林がやけに光って見えることがある。あれは、全部太陽光パネルだ。田舎へ行くと、山を切り崩し、パネルを設置しているケースが多々ある。あれを見て、ゾーッとする。あの土地は光も射さず、死んでしまうだろう。それを「自然再生エネルギー」と表現する人間のあさましさ。
 風力もしかり、水力もしかりである。
%e4%bc%8a%e5%8b%a2%e4%b8%b9%e6%9c%ac%e5%ba%97 もちろん、私は原発推進派ではない。原発だけがダメで、他はいいという短絡な考え方がおかしいと思うのだ。もっと言えば、自然を破壊せずして、われわれは生きられなくなったという自覚が必要だということ。
 ダメなのは、いろいろと問題が指摘されても、自分たちの生活を変えようとしない人間の性である。理由はなんとでもつく。雇用、経済成長、その他もろもろ。しかし、突き詰めて言えば、自分の生活を変えるのがイヤなだけなのだ。
 例えば、全国の自動販売機をなくすだけで1基分の原発が不要になると聞いたことがある。自販機などなくても、他で買えばいいのだからまったく支障はない。むしろ、景観を汚す物だと思っている。24時間営業している店を、深夜11時くらいまでと制限する。セブン・イレブンという名前はそういう意味ではなかったか。夜は本来、眠る時間である。そうすれば電力も減るし、健康にも資するだろうし、犯罪も減るだろう。
 しかし、そういうことを主張する政治家は一人もいない。
 という前提があるので、私が夜景が云々というのは矛盾なのかもしれない。
 とはいえ、都市部で夜真っ暗というのも異様だ。やはり、ここでもバランスが重要になってくる。
(170115 第693回 写真上は丸ノ内のイルミネーション、下は伊勢丹新宿本店)

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Profile

髙久多美男

髙久多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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