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「眠り」という名の修復士

2016.12.16

%e8%a6%8b%e4%b8%8a%e3%81%91%e3%82%99%e3%82%8b%e6%b5%b7 眠りとはなんだろう。なんのためにするんだろう。

 若い頃は、眠ることがもったいないと思っていた。「死んでいる」ような時間をもっと短くできないものかと。
 しかし、今はちがう。いい眠りは、いい人生の必須条件だと思っている。逆もまた真なり。いい眠りのない、いい人生はない。
 巷では「理想的な睡眠時間は○時間」と喧伝されているが、そういう情報の大半は空虚である。人によって、適切な睡眠時間は大きく異なるのだ。前項『扉を開けろ』の主人公・小西忠禮氏は3時間も眠れば、再びブルドーザーのように仕事を続けることができたが、私は8時間くらい眠らないとダメだ。さらに30分の昼寝もする。これだけを比べたら、両人の間にとほうもない差があるが(もちろん、私が怠け者)、私は私なりに理に適った睡眠をとっていると思っている。

 夜、ベッドに就く前、心身ともにボロボロになっていることがある。もちろん、嫌なことで消耗しているわけではない。とことん、やりきった後の極度の疲労感だ。誰とも話したくないし、考えるのもめんどくさい(案外、そういう時にいいアイデアが湧いてくるのだが)。もうダメだぁ〜と10時を待って横になる。
 気がつくと朝になっている。数分の前後はあるが、ほぼ6時に目が覚め、すかさず起きる。その時、感動するのだ。まるで別人になっている! と。前夜、寝る前の自分と起きた時の自分。換骨奪胎というか、すべてが入れ替わっていると感じるくらい、スッキリしている。
 いったい、人間の体のメカニズムはどのようにできているのだろう。眠っている間、いったいどのようにして疲労しきった心身を修復しているのか。
 おそらく「眠り」という名の修復士がいろんな道具を使って、コツコツと各細胞をリセットしているにちがいない。
 すごいなあ、人間の体は。この能力を信じなくて、いったい何を信じろと言うのか。
(161216 第686回 右上写真:眠りといえばこの方の足元にもおよびません)

Profile

高久多美男

高久 多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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