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母は偉大なりし!

2016.10.05

%e3%82%af%e3%83%a9%e3%82%b1%e3%82%99 前回に続き、鶴岡ネタを。

 加茂水族館を訪れた。クラゲで有名な水族館だ。
 なにをかくそう、私は水族館が好きである。この水族館のことは、堀文子さん(画家、本サイト「力のある言葉」の前回で彼女の言葉を紹介)の画文集で知った。堀さんは自身の画業の締めくくりに、クラゲを選んでいるが、この水族館がお気に入りのようだ。江の島水族館もクラゲで有名だが、加茂水族館はさらにスケールが大きい。先月は天皇・皇后両陛下もご訪問されたそうだ。
 今でこそ多くの入場者を集める同館だが、一時は経営危機に陥ったという。前回紹介した山澤清さんは「魚を買うカネがなかったから、しょうがなくクラゲを海から捕ってきて入れた」と言っていたが、真相はそうらしい。鶴岡の近海にはいろいろな種類のクラゲがわんさといるのだ。
 あるとき、同館の関係者が若い女性たちの黄色い声に驚き、近づいてみると、なんとクラゲが産卵しているのを見て驚いていたという。
「そうか、そんなものに感動するのか!」と直感が走ったという。
 同館の成功は、もともと身近にあるものにあらためてスポットを浴びせたことによるものなのだ。

 

 ところで、加茂水族館で感動したのはクラゲだけではなかった。ミズダコが産卵しているところが見られたのだ。
%e3%83%9f%e3%82%b9%e3%82%99%e3%82%bf%e3%82%99%e3%82%b3%e3%81%ae%e7%94%a3%e5%8d%b5 ミズダコの卵には付着糸という糸がついていて、これがくっついて絡まることで扇状の卵塊になる(写真参照)。孵化までに半年ほどもかかるが、なんとその間、母ダコはなにも食べないで卵を守るという。そして子ダコが孵化するのを確認すると、静かに命を終える。
 なにものかによってプログラミングされていることとはいえ、じつに崇高な行為である。
 母は偉大なりし!
(161005 第669回 写真上は浮遊するクラゲ。下はミズダコの産卵)

Profile

高久多美男

高久 多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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