山の幸はパワーの塊
ある朝、クロネコの姿をしたお兄さんが山菜を届けてくれた。送り主は、群馬県にお住まいの『Japanist』愛読者。仮の名前を「小山ゆりか」」にしよう。
ゆりかさんは山に分け入り、山菜を摘んできたのだという。そのお裾分けというわけだ。
——ウルイは25センチ程のパックにお行儀よく並んでいるのを店頭で目にしますが、里芋の葉っぱくらい大きいので、茎のみ半分のサイズに切って箱詰めしました。夕べ、茹でてポン酢で食べたら、シャキシャキヌメヌメしてイケましたよ。
コシアブラは天ぷらはもちろんですが、適当な大きさに切って油揚げと炒め、めんつゆで味付けし、温かいご飯と混ぜた「コシアブラご飯」、気に入ってます。
シカウドもヒョロヒョロしてます。ごま和えやきんぴら向きかと思います
舞子スキー場の急斜面をやっとこさ登って採りました。振り返って目にした景色に、よく登ったと自分をほめてあげました(笑)。
ホント、不細工な山菜たちなんです。
というメッセージも送られてきた。
さっそく、シカウドとコシアブラは天ぷらに、ウルイは茹でてポン酢でいただいた。
家族みんな大喜びで、「旨い、ウマイ、美味しい、オイシイ!」の連発とあいなった。
食べたその場で、みるみるエネルギーが充填されていくのがわかる。山が発するエネルギーの一端は知っているつもりだったが、これほどとは思わなかった。
その後、活力を満タン詰めて午後の取材先へ向かったのだが、偶然に、そこでも山の幸をいただくこととなった。なんと取材が終わった後、「今日、山形から山菜が届いたので、ご一緒にいかがですか」と誘われたのであった。
もちろん、断るはずはない。
ビールや日本酒を片手に山の幸をたっぷり味わいながら歓談し、気がついたら夜の9時を過ぎていた。
というわけで、その日は私の「山の日」であった。
ほんとうは、自分で山菜を摘みたいという思いはある。しかし、それができない理由がある。
さあ、なんでしょう。
その答えを知っている人は、ちょっとした「高久通」です。
ま、知らなくていいことだけど(笑)。
最後に、「大山ゆかりさ〜ん、遠慮なく、いつでも送ってくださいね」
あれ? 手が滑って、本名を書いちゃった。
(140526 第506回 写真は送っていただいた山菜)