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ココロバエ
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日本人の底力

2014.03.07

超小型衛星 やっぱり、日本人はスゴイ!

 そう思わせてくれる人たちに次々と会っている。

 今回紹介するのは、世界で初めて超小型人工衛星を開発し、実用化させたアクセルスペースの中村友哉(ゆうや)氏と世界で初めてアナログレコードをレーザーで再生する技術を実用化させたエルプの千葉三樹(さんじゅ)氏。いずれもまだまだ小規模ながら、世界で勝負できる、とんがった存在だ。

 中村氏は東大時代、「学生が打ち上げる人工衛星」というテーマに興味をもったことがきっかけで超小型人工衛星の実用化に取り組むようになった。そして、それまでの小型衛星の100分の1程度で打ち上げられる超小型衛星を開発した。現在、なんと34歳! この技術、世界の宇宙産業界を塗り替えることになるかもしれない。

 「宇宙のロマンとかいって、宇宙を特別視するのは好きじゃない」とさらりと言い切る。つまり、科学は実際に社会の役にたってナンボと割り切っているのだ。爽快なリアリストである。

レーザーでレコード再生 一方、千葉氏は自費で学費を捻出するためにまず自衛隊に入隊。そこで苦手の英語を克服し、除隊後、大学に入学。その後、GE(ジェネラル・エレクトリック)に入り、副社長にまで登りつめる。ある日、事業再建を任されていた会社の処遇をめぐり、いきなりジャック・ウェルチ会長に日本語で「バカヤロー」と怒鳴って退社する。

 帰国後、さまざまな経緯から、レーザーによってアナログディスクを再現するプレーヤーの開発に挑む。銀行の融資は得られず、家屋敷や奥さんの財産まで売り払って資金を捻出し、ついに実用化に成功した。費やした資金は10億円というから、その執念たるやスゴイを通り越して、凄まじいというばかり。

 超小型人工衛星もレーザーターンテーブルも名だたる大企業が取り組まなかったことが何かを暗示している。つまり、今の日本の大企業は、硬直化している証かもしれないということ。

 個人で未踏の荒野を目指すサムライがあちこちで台頭してきた。

 いずれの記事も担当は関口暁子女史。4月25日、刊行の予定。

(140307 第491回 写真上は超小型人工衛星の実寸大模型。下はアナログレコードを再生するレーザーターンテーブル)

 

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Profile

髙久多美男

髙久多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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