空疎な言葉が溢れる国、日本
国民のレベル以上の政治は行われない、とはよく聞く言葉だ。
今回の衆院選に際し、各党が掲げる公約を見て、愕然とした。みんな露骨なバラマキばかりで、将来のことはなんにも考えていない。目先の選挙に当選することだけを考えているのは明らか。
それはキャッチフレーズなどに如実に現れている。ほんとうに空疎で、耳障りのいい言葉ばかり。国民はとことんバカにされている。それもやむをえないのだろう。どの政党が何をしてくれるのか? という目線でしか見ていないのだから。
ここで、私の各党に対する感想を述べてみよう。
・自民党/公約のなかにある「笑顔あふれる暮らしを創る」「すべての世代の安心と、未来に希望を抱ける社会をつくる」は何も言っていないのと同じ。きれいごとばかり。何も考えていないから、こういう言葉になる。とはいえ、責任政党だから最小限の責任感はあるようだ。「わが国を守る責任。そして、世界の中心に立つ日本外交を取り戻す」「時代にふさわしい新しい憲法を実現」は立派。
何回か前の本コラムでも書いたが、基本的に高市政権はよくやっていると思う。しかしサッチャーを目指すのであれば、国民にとってイヤなことも意を尽くして言わなければならない。大盤振る舞いがどういう結果をもたらすかは、数年前のトラスショックで実証済み。当時のトラス英首相は財源のないバラマキを公約に掲げるも、すぐにトリプル安(国債・株・通過)に見舞われ、あっという間に退陣した。
・中道改革連合/「くらし、平和へ、全力で」「つよく、やさしい日本」「くらしと平和にまっすぐ」「くらしに向き合い、平和を守る」というキャッチコピーは何も言っていないのと同じ。もともと何にも考えていない政党の、さらに寄せ集めだからこうなる。中道と言うが、かなり左に偏った中道で、リアリズムがないのは明白。当然、政権を担うことは不可能である。
・国民民主党/「もっと手取りを増やす」はわかりやすいし、有権者受けするが、財源を示してほしい。韓国で行き過ぎた最低時給のアップを断行したが、その結果、失業率が上がったことを忘れてはならない。
・日本維新の会/何をやりたいのか、よくわからない。
・参政党/外国人排除以外の政策は共感するところが多いが、いちばんの問題は、代表が「トランプ流をやる」と名言していることだ。自国ファーストというより自分ファースト。金と自分の名誉以外まったく意識にないトランプを標榜しているというだけでどんな人間かがわかる。危険な政党だ。
・社民党/化石のような政党。もはやなんの価値もない。税金の無駄遣いでしかない。
・日本共産党/いつまでも「9条に基づく平和外交」「軍事より暮らしを」と言い続けている。平和憲法でウクライナ侵攻や中国の台湾侵攻、北朝鮮の核開発を抑えられるのなら信用できるが、そんなことは現実にありえない。ありえないことを声高に叫んで票をもらおうとする行為は詐欺と同じ。妄想を抱く天然ボケを演じて入るが、その実、狙いは共産主義革命だ。はっきりと党の目的として掲げている。こんな政党が政権を握ったら、大弾圧に走るだろう。歴史が証明している。
・れいわ新選組/「消費税廃止」「今すぐ現金10万円」「社会保険料は国のお金で引き下げる」とは無責任もはなはだしい。いったい財源はどうするのか。この無責任さをどう言えばいいのだろう。頭が痛くなりそうだ。
・チームみらい/「他党への批判より政策提言」という基本スタンスは好感が持てる。若い世代を支援するため、消費税減税ではなく社会保険料を下げるというのも的を射ている。案外、いちばんまともな政党かも。シングルイッシューだから政権政党にはなれないが、そこそこの議席を獲得してキャスティングボードを握ったら面白いかも。
・日本保守党/「移民はもういらん」はわかりやすいキャッチフレーズだが、まったく同意できない。日本は数年後に労働力不足が300万人を超えると予測される。外国人排斥は現実的ではない。いい外国人に来てもらい、日本人もみな働くようにするにはどうすればいいか、知恵を絞るべきだ。
(260204 第1306回)
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