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生き返ったポトス

2011.11.20

 前回に続き、植物の話を。

 植物がさまざまなことを感知しているということは以前この欄で書いた。人間の感情にも敏感に反応する、と。

 宇都宮にあるコンパス・ポイントの私の机の前に、ひとつのポトスがあった。ところが、私の出社する日数が大幅に減るにつれて、うちひしがれたような姿になってしまった。その時の姿は、このページを下にスクロールすると見ることができる(それが右写真)。今年4月は、明らかに病的であったことがわかるだろう。

 理由はわからない。ただ単に、病気にかかったのかもしれないし、環境が悪かったのかもしれない。ただ、日に日に衰弱してきたのは明らかだった。

 そこで、4月のある日、そのポトスを新宿御苑前の私の根城に運んだ。生き返ってほしいと願いをこめて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから半年後の姿が右の写真である。

 どお? 別人のようでしょう。しかし、まぎれもなく、半年前には力なくうなだれていたあのポトス本人である。

 どうしてこんなに元気になったのか、正確なところはわからない。環境がそうさせたのか、あるいはたまたま元気になる時期だったのか。あるいは、「よっ、元気か?」とか「最近、肌つやがいいね」などと声をかけていたからかもしれない。

 しかし、私には確信がある。地球という生命体に唯一つながっているのは植物。他の動物は皆、植物に助けられて生きている。その植物たちとコミュニケーションがとれないはずがない。

 それが、気のせいであってもいい。事実かどうかなんてことは、どうだっていいのである。事実を凌駕する思い込みがあってもいい。

(111120 第297回)

 

 

 

 

Profile

高久多美男

高久 多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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