多樂スパイス
HOME > Chinoma > ブログ【多樂スパイス】 > 備えあっても憂いあり

ADVERTISING

私たちについて
紺碧の将

備えあっても憂いあり

2022.02.28

 ロシア軍がウクライナに侵攻した。報道に接するたび、心が痛む。

 いまだにこんなことが起こるのか。

 プーチンという男は最低の卑劣漢だ。自分は無敵だと思っている。明らかに狂っている。そういう人物が長年、国のトップに就いているというところがロシアの病だ。

 中国は、米欧諸国や日本の対応をじっくり見ていることだろう。いずれ遠からず台湾に侵攻した際、国際世論や経済制裁に対して、どのように対処すればいいかと考えながら。そのとき、今回恩を売られたロシアは中国のサイドに立つはずだ。

 備えあれば憂いなしという言葉があるが、こと安全保障に関する限り、この言葉はあてはまらない。どんなに用心してもし過ぎることはない。理由を適当にでっち上げて他国へ侵攻したい指導者が必ずいるからだ。

 今回の侵攻でも明らかになったように、国連はまったく機能しない。当事者が拒否権をもっているのだから、機能するはずがない。まさかそんな機構に自国の安全保障を委ねようというバカはいないと思うが、それもわからない。共産党の志位局長のコメントに接すると、この人はこんなに愚かなのかと驚きを通り越して怒りが湧いてくる。

「(日本に)プーチン氏のようなリーダーが選ばれても、他国への侵略ができないようにするための条項が、憲法9条なのです」だって。

 これまでは憲法9条があれば、他国は日本に攻めてこないと言っていたが、さすがにそれはないと思ったのか、今度は主客転倒の主張をしている。

 志位のようなゴリゴリに硬直した思考が戦争を招く。これは歴史を見ても明らかだ。

 皮肉なことに、戦中の陸軍軍人の考え方と同じだ。すべて、自分に都合のいい見方しかせず、現実を見ようとしない。

 今回のウクライナへの侵攻を対岸の火事と思ってはいけない。やがて、台湾海峡で起きることだ。そのとき、日本がどれほど影響を受けるか、想像力を広げてほしい。

「極端から極端へ」は、日本人の思考のクセだ。

 現実をじっくり見据えよう。

(220228 第1117回)

 

髙久の最新の電子書籍

『禅ねこうーにゃんのちょっとした助言』

『焚き火と夕焼け エアロコンセプト 菅野敬一、かく語りき』

『魂の伝承 アラン・シャペルの弟子たち』

『葉っぱは見えるが根っこは見えない』

『偉大な日本人列伝』

『本物の真髄』

 

本サイトの髙久の連載記事

◆音楽を食べて大きくなった

◆海の向こうのイケてる言葉

◆死ぬまでに読むべき300冊の本

 

 

【記事一覧に戻る】

ADVERTISING

メンターとしての中国古典(電子書籍)

Recommend Contents

このページのトップへ