海の向こうのイケてる言葉
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ココロバエ
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Tomorrow is another day.

マーガレット・ミッチェル

 マーガレット・ミッチェル唯ひとつの作品にして不朽の名作、『風と共に去りぬ』のラストシーンに出てくる言葉。タラの地に根づいて生きていこうと決意したスカーレット・オハラのもとを、頼りのレット・バトラーが去って行く。なんとかレットを引き戻したいと考えるが、ふと息を抜き、〝Tomorrow is another day〟とつぶやく。映画の字幕では「明日は明日の風が吹く」と訳された。もともとあった言葉を訳者があてがったものなのかは不明だが、けだし名訳と言えよう。
 ミッチェルは当初、この言葉を小説のタイトルとして考えていた。しかし、出版社から Tomorrow のつくタイトルが多いと指摘され、「Gone with the wind」にしたという。
 意味は、明日という日があるのだからくよくよ考えてもしかたがない。成り行きにまかせよう。「ケ・セラ・セラ」(Que sera sera)、「明日は明日の食物を持って来る」(Let the morn come and the meat with it.)、あるいはビートルズの「レット・イット・ビー」(Let it be)など、成り行きにまかせようという意味の言葉はいくつもある。それほど、人類は数え切れないほど追い詰められてきたともいえる。
 難しい事態に直面したとき、重要なのはひと呼吸おくことができるかどうかだろう。時間をおいて、まっさらの状態であらためて難事に向き合うことで、難しいと思っていたことが案外簡単に解決できることがある。
 煮詰まったと思ったら、心のなかで Tomorrow is another day とつぶやき、空白の時間をおいてみよう。
(第3回 200523)

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Profile

髙久多美男

髙久多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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