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好奇心はリベラルアーツの源

2016.01.20

薪割り指導 つくづく好奇心というものはリベラルアーツの源だと思い知った。

 昨年11月24日の本欄で、修善寺にある新井幸江さん(香りのコーディネーター)宅を訪れた話を書いたが、暮れも押し迫ったある日、多樂塾のメンバー8名で再び押しかけてしまった。とりあえずの名目は「マイたくあんの漬け込み」である。
 新井幸江さんについては『Japanist』第27号の「日ノ本の清談」に詳しいが、初めてお会いしたご主人に驚いた。お名前をうかがっていなかったので、ここでは便宜上、〝小走り師匠〟と書かせていただく。
 なぜ、〝小走り〟か? とにかく5メートル以上移動するときは屋内外を問わず、小走りなのだ。椅子から立ち上がる、屈む、冷蔵庫から物を取り出すなど、動作のひとつひとつが敏捷で、どう見ても70代とは思えない。
 その〝小走り師匠〟のご指導のもと、たくあんの漬け込み、魚(イサキ)の干物つくり、野菜の収穫、薪割りなど、さまざまなことを体験させてもらった。新井さんご夫妻は、生活そのものが職業なのだなあと思った。
 自分たちが食べるものは極力自分たちで育て、調理する。楽しみも自分たちで見つける。〝小走り師匠〟は海釣り、料理、科学など、さまざまな分野に造詣が深く、本分は絵描きでもある。

 日の出とともに起き、早く寝る(なんと〝小走り師匠〟は夜7時に就寝!)。そのシンプルなプリンシプルがじつに小気味いい。失礼を承知で言えば、遊ぶことが楽しくてワクワクしている少年が、気がついたら70を過ぎていた、といった感じだ。高齢化社会における充実した生き方のお手本と言っていい。

 みんなで漬けたたくあんは、3月頃出来上がる予定だ。それを心待ちにしている。
沢庵漬け込み 思えば、多樂塾の人たちは、手作りに親しんでいる人が多い。味噌、梅干し、納豆、化粧品など、いろいろな物作りに挑戦している。
 私ははたと思いとどまってしまった。いったい何が作れるんだろう、と。
 結局、自分では何も作れないことがわかり、少しうなだれる高久であった。
(160120 第609回 写真上は薪割りの実演をする〝小走り師匠〟。下はたくあんの漬け込み作業)

Profile

高久多美男

高久 多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

多樂塾

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