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ココロバエ
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包括的視点をもつ

2015.01.08

風紋新春あけましておめでとうございます。

 本質的に生きる、これが私の最大の眼目だ。そのために、なるべく長期的、包括的、宇宙的なものの見方、考え方、とらえ方をしようと意識している。
 最近のお気に入りは次の言葉だ。
──わたしたちが死ぬ。風がわたしたちの足跡を消す。それがわたしたちの最期だ
 カラハリ砂漠に住む狩猟採集民族サン人の言葉である。
 なんて素敵な死生観なのだろう。肉体が滅んだときが最期ではなく、この地球上にあった自分の痕跡を風が消したときが最期だというのだ。
 サン人がどういう人種なのかわからない。でも、科学万能主義の人たちでないことはたしか。
 いったい、こういうものの見方はどのようにして培われたのだろうと興味が尽きない。
 本日付の読売新聞に、がんで逝った妻のことを書いた投書が載っていた。
──自分も滅びることを知らずに、がんは妻を攻め続け、妻と一緒に消えてしまった。こんなバカながんをいつまでのさばらせておくのか。孫の医師、薬剤師に何とかしてくれと言った。
 とある。
 その哀しみは察する。悲痛な思いをたくさんしただろう。
 しかし、この人は大きな勘違いをしている。がんを「他者」だと思い込んでいるのだ。がんも妻の一部だったのに。なぜ、妻ががんを発症したのか、それをとことん考えるべきなのに、安直に「敵」だと決めつけ、「のさばらせるな」と言う。
 もし、私ががんになったら、それは自分の体からのメッセージと受け止め、何が悪かったのだろうと考え、行動に起こすと思う。がんは、「あなたの生き方は間違っているよ」と知らせるために増殖していると思うからだ。
 なにごともそうだが、何か悪いことが起きたとき、その原因を外部に求めてはいけない。必ず自分の内側にあるのだ。しかし、世の中の常識にとらわれている人たちはそう考えない。なにしろ、9月は「がん制圧月間」だという。自分を制圧してどうするの? と言いたい。
 包括的に考えろ、とサン人も教えてくれている。
(150108 第538回 写真は風紋)

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Profile

髙久多美男

髙久多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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