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町工場サロンの気流

2012.05.15

 今週金曜日(5月18日)に神楽サロンで行われる「ジャパニストの集い」は、正真正銘のサロンである。『Japanist』に登場した人たちや執筆者、サポーター、愛読者らが一堂に会し、交流を図るという主旨の同会は今回で2回目だが、手前味噌ながら前回の参加者からはたくさんの絶賛を受けた。

 「生まれ、育った国・日本の良さを知ろう」というコンセプト通り、ビジネスマン、政治家、芸術家、職人など多士済々が集い、あらためて日本について語り合い、濃密な空間を創り上げたのであった。

 今回は箏の第一人者・和久文子さんによる超絶技巧の演奏で幕を開け、世界のVIPを魅了するエアロコンセプトの菅野敬一さんと私のトーク、山田宏氏と中田宏氏による対談「日本人の力を引き出す国づくり」、陶芸家・島田恭子さんの作品展示、体が喜ぶ「結わえる」の料理や第13号で紹介した津川清子さんの燻製、第12号で紹介した今井酒造店の純米酒などを楽しみながらの懇親会など、内容も盛りだくさん。感動と歓喜が渦巻くこと請け合いだ。

 

 それはそれとして……。

 私は「町工場サロン」がお気に入りだ。

 え? 町工場でサロンなの? と思う人も多いだろう。

 これは、命名癖のある私が勝手に名付けたものだが、埼玉県川口市にあるエアロコンセプトの工場の一角で行われるホームパーティーというか、ファクトリーパーティーというか、要するにサロンである。

 ホストはもちろん、板金職人兼エアロコンセプトの生みの親・菅野敬一さん。全日空の機内放送で「カッコイイ還暦男」と紹介されたが、まさにその言葉に偽りはない。

 メンバーはその都度、変わる。先日は燻製作りの津川さん以外、すべて “ムサい” 職人ばかり。しかも、30代から40代と若い。皆、菅野さんのことを雲の上の人のように尊敬している。はじめは少しビビりながら話しているが、そのうち打ち解け、菅野さんの人生哲学を味わえるくらいの余裕が生まれる。そうなると、場の空気はとても良くなる。良い気流が発生するのだ。

 言うまでもなく、人生が激変する転機があるとすれば、人との出会いによるものが多い。町工場サロンでも「ジャパニストの集い」でも、そういう邂逅がたくさん発生することを願ってやまない。

(120515 第340回 写真は町工場サロン風景、開始前の風景)

Profile

高久多美男

高久 多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく本質を求める

■本は永遠の師匠

19世紀フランス文学から20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■敬愛する歴史上の人物

尊敬する人物は大久保利通。ほかに幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■その他

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす

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