死ぬまでに読むべき300冊の本
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Introduction

どんなに時代が変わろうとも、本が人類の知的財産であることに変わりはありません。
少年の時分より、本を師と仰ぐ髙久多美男がさまざまなジャンルから独断と偏見で選んだ300冊の本。
本選びの際の参考書として、活用してください。(テキスト/高久 多美男)

300 Books Topics

読者の想像力を喚起する未完の大作
File.006『死せる魂』ニコライ・ゴーゴリ 岩波文庫
 未完成の作品である。シューベルトの「未完成」のように体裁が整っているのならまだしも、この作品は大事なものが決定的に欠けている。ゴーゴリはダンテの『神曲』をも意識して3部構成で書き始めたと言われるが、残っているのは第1部のみ。第2部は最晩年の狂乱状態の時、暖炉に投げ込んでしまったという。残された第1
 
凄みのある知性と、それに食らいつく学生たち
File.005『学生との対話 小林秀雄』国民文化研究会/新潮社編 新潮文庫
 夜盗に入った下手人に組み敷かれ、ナイフを喉元に突きつけられても冷静さを失わずに説教し、改心した男が後日、菓子折りを持って小林秀雄のもとを再び訪ねたというエピソードがあるが、この本を読むと、「なるほど」と納得できる。胆力の人である。 小林は昭和36年から53年の間に5回、九州を訪れ、学生たちに講義を
 
戦争と人種のちがいを超えた愛の讃歌
File.004『日々の光』ジェイ・ルービン著 新潮社
 アメリカ人作家・ジェイ・ルービンは、夏目漱石や芥川龍之介、村上春樹などを英訳している。75歳を過ぎて初の小説を出したというのがユニークだ。 もっとも、作品は1987年末に仕上がっていたのだが、日系人収容所をテーマにした作品であるため、出版の機が熟していなかったらしい。レーガン大統領(当時)が戦前か
 
葛藤を抑える、知的な大人のラブストーリー
file.003『マチネの終わりに』平野啓一郎著 毎日新聞出版
 男女の恋愛物語といえば、行間に情念が溢れかえっているようなものが多い。しかし、この作品は、理や知が情念を抑えている。そういう意味では、現代版・藤沢周平と言えなくもない。 主人公は、世界的なクラシックギタリスト・蒔野聡史と国際ジャーナリストとして活躍する小峰洋子、そして蒔野のマネージャー三谷早苗。洋
 
「すべてが学びだよ」と教えてくれる壮大な復讐譚
file.002『モンテ・クリスト伯爵』アレクサンドル・デュマ著 大矢タカヤス訳 新井書院
 少年の頃から古今東西の小説に親しんできた。小説の醍醐味が最も凝縮されている作品を選べと言われれば、この『モンテ・クリスト伯爵』をあげる。「このあとどうなるんだろう?」という先を読ませる物語の展開、読むほどに刮目させられる真理の数々、深い人間への洞察と表現、壮大で緻密な構成と人間描写……。「事実は小
 
世界に通用する12人の日本人
file.001『世界に誇れる日本人』渡部昇一著・PHP文庫
世界に通じる12人の日本人
 日本の歴史には凄い人物がゴロゴロしている。 この本は、タイトルにもあるように、日本の偉人を世界のものさしで書いた本である。日本史のなかから自分の好きな人物をセレクトし、一冊の本にまとめたものはいくつもあるが、そういう本のなかで、私はこの本を第一に推す。なんといっても人選に納得できる。 例えば、大久
 
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