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人を感動させるにはザンシンをイメージすることが大切

柴田猛

 全日本弓道連盟会長、柴田猛範士九段の言葉だ。かつて武家の表芸であった弓は、のちに弓道という心身錬磨の武道に変化していった。その弓道によって、緊張感を究極の「美」と的中率の高さに変えていったという柴田範士。これは、Whitebook『日本の人 かたち』の中で語られていた言葉だ。
 
 弓道の精神をビジネスに生かしたことで知られる、ゴディバジャパン社長のジェローム・シュシャン氏。
 弓道歴30年という、名実ともに弓道家の彼が実践している弓道の精神とは、正しく射られた矢は必ず的に当たるという「正射必中」である。
 このときの「正射」、つまり「正しく射る」とは「正しい姿勢で射る」ということ。
 それだけに集中すれば、自ずと結果はついてくるという。
 
 これをビジネスに当てはめて考えると、
「的」は「顧客」であり、「矢」は「商品」というわけだ。
 そして、意識すべき「正射」は、「自社の強み」だとジェローム氏はいう。
 個人で考えれば、「自社の強み」は、長所や持ち味になるだろうか。
 その強みを軸として、正しい姿勢で矢を放つ。
 
 正しい姿勢。
 弓道の根本精神である「至誠と礼節」。
 真心と礼儀が加わることによって、矢は確実に的を射る。
 
 さらに言えば、このときに意識するのは的ではない。
 その先にあるもの。
 柴田範士のいう「ザンシン」である。
 
「残身、残心、残伸と書いてもいい。矢を放った後の自分の姿の美しさをイメージすること。
 往々に、矢を当てることばかりイメージしてしまうから、所作が美しくなくなる。その先のザンシンをイメージしながら、一つひとつの所作をきちんとこなしていけば、結果は後からついてくる」
 
 ゆえに、人を感動させるには「ザンシン」をイメージすることが大切。

 美しい姿は、的はもちろん、人の心をも射抜くのだ。

 

●神谷真理子(本コラム執筆者)公式サイト「ma」

 

●「美しい日本のことば」連載中

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(210610 第725回)

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