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観の目つよく、見の目よはく、遠きところを近く見、近きところを遠く見る事、兵法の専なり

『五輪書』より

 宮本武蔵の『五輪書』からの抜粋。地・水・火・風・空の「水の巻」にある「目付け」の解説がこれ。以前、他流剣術の誤りを考察した「風の巻」を紹介したことがあるが、こちらの「水の巻」は剣術の技法や鍛錬の仕方を説いている。いわゆる、術の基礎となる心持ちや姿勢、視点などに焦点を当てたものだ。
 
 観の目とは、心の目。
 全体を把握する視点。
 
 一方、見の目とは、目で追ってものを見ること。
 ふだん見ている視点だろう。
 
 では、
 遠きところを近く見、
 近きところを遠く見るとはどういうことか。
 
 お釈迦様や観音様の目線、あれである。
 うす目を開け、ある一点をじっと見つめていると、ぼんやりとだが全体が視界に収まってくる。
 座禅のときの視点がそうだ。

 

 武蔵いわく、
「目の玉うごかずして、両わきを見ること、肝要なり」
 
 細かいところだけに気を取られていては、物事は進まない。
 全体を見、状況を把握しながらその時々に必要な手を繰り出してゆく。

 
 いま、このとき、この状況で、自分は何ができるのか。
 何を求められ、どうすべきなのか。
 
 それを知るには、
「見の目」を控えめにし、
「観の目」をつよくすること。
 
 遠きところも、近きところも、まるごと視野に入れる。
 そうすれば、どこか不自然で、バランスが悪いところが見えてくるはず。
 盲点がわかれば、解決策も生まれるだろう。

 

 見えるものだけを見るのではなく、見えないものを見る。

「観の目」とは、観音様の目、神の視点にちがいない。

 

 武蔵が説いた剣術の奥義、これはなかなか使えますよ。

 

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(191119 460回)

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