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人は成熟していくことで、自由度をも増していくのです

茂木健一郎

 脳科学者、茂木健一郎氏の言葉をふたたび。以前にも紹介したことがある『幸福になる「脳の使い方」』から抜粋した。脳は騙せる。騙し方さえ間違えなければ、幸福は手に入るのだということが、脳科学でも証明されている。
 
 人は年を重ねるほど、いい意味での「諦め」ができるようになる。
 若いうちは、あれもこれもと、欲求が多いけれど、それも年とともに求めるものが変わってゆく。
 
 あれもほしい、これもほしいと、なんでもかんでも欲しがるのは若い証拠だろう。
 自分にとって、何が必要で何が必要でないかがわかるのは、時間が必要。
 だからこそ、いろんな経験が必要なのだ。
 成功も失敗も、恥ずかしいことや嫌なこと、嬉しいことや楽しいこと、悲しいこともいろいろ経験することで、人間の器も大きく、味わい深く、唯一無二のかたちなってゆく。
 
 早くに「これ」というものを手にしている人は別にしても、なるべく数多くの経験をすることは、自分を確立させるための肥やしになる。
 とはいえ、自分一人で経験することなど、たかが知れている。
 とりわけ失敗や嫌なことは、なるべく避けたいと思うのが人の心。
 そこで、いい経験材料となってくれるのが本であり、芸術だろう。
 
「文学や芸術の中には、さまざまな人生のシュミレーションが入っているのです。(中略)一人の人生では経験しきれないことのすべてが、文学や芸術作品には現れています。そういうものに触れていると、たとえ自分の人生の一端に劇的なことが起きても、それほど驚かなくなるのです」
 
 美しいものや醜いもの、善や悪といったものは、人によって捉え方は違う。
 その違いや溝を、文学や芸術作品は埋めてくれる。
 美醜も善悪も人の数だけ存在し、人の数だけ人生の物語がある。
 
 違いを知れば知るほど、悩みや迷いは減り、「自分はこれでいいんだ」という確信がもてるようになる。

 周りの情報に振り回されなくなり、自由度も増すだろう。
 

 成熟とは、他との違いがわかり、自分にとっての「幸せ」がわかること。
 
 本当に必要なものは、それほど多くはない。
 少ないからこそ、いろんな経験をたくさんしよう。

 

「美しい日本のことば」連載中

(181122 第362回)

 

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