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紺碧の将
Interview Blog vol.52

燻製の可能性を広げ、その魅力を伝えていきたい。

「妙乃燻上」代表津川清子さん

2018.08.01

燻製の魅力に取り憑かれて10余年。オリジナルのチップを使い、肉や魚、野菜、果物など、いろいろなものを燻製にしてしまう津川さん。知る人ぞ知るその味は芳醇で、噛みしめるたびに味わい深くなっていきます。今や注文しても数ヶ月待ちというほどの人気ぶり。また、最近は花の燻製に夢中だそうで、ショップのディスプレイ用やブーケ、ボトルフラワーなども手がけています。

燻製に魅せられて

津川さんが燻製作りをはじめたきっかけはなんですか。

 きっかけは、知人のお父様がたまたま燻製を作っていらっしゃったのをご馳走になったことです。魚の燻製だったのですが、とても珍しいもので、あまりの美味しさに感激しました。そのときに燻製の製法や歴史などを教わって、自分も作ってみたいと思ったのです。

その方からご指導を受けながら燻製作りを学ばれたのですか。

 いいえ、その方から教えていただいたのは最初だけで、あとは本やインターネットからの情報と、燻製の食べ歩きなど、ほとんど独学です。それらの情報を自分流にアレンジして、出来上がったものを家族や友人知人に食べてもらっていました。その評価をまた次に生かすということを何度も何度も繰り返していきました。

最近は簡単に燻製作りができる燻製機などもあり、誰でも作れるようになっていますが、津川さんの燻製はかなり手間暇がかかっていますよね。

 そうなんです。漬け込みのソミュール液を作るところからはじまり、材料によってチップを使い分けたり漬け込む時間を変化させたり、乾燥させるにも一苦労です。良い燻製を作るには乾燥が重要ですから、湿度や気温、風の具合など、天気を見ながら乾燥させなければなりません。夜の風が燻製には最適なので、昼夜が逆転することもよくあります。それと、私の燻製は熟成期間がポイントなんですよ。

熟成させると旨味が増すといいますね。どれくらい熟成させるのですか。

 だいたい1ヶ月から3ヶ月くらいでしょうか。濃厚な旨味を引き出すためにはそれくらいの時間が必要です。熟成させると旨味が増すとわかったのも、たまたま偶然わかったことなんです。知人が、試食した残りを冷蔵庫に入れて一週間後に食べたら旨味が増していて以前のものよりも断然美味しいと教えてくれたんですよ。ちょうど試行錯誤で行き詰まっていたときでしたから、希望が持てましたね。それ以降、素材によって熟成期間も微妙に変えていきました。

燻製の可能性の広げる

津川さんの燻製で驚いたのは、人参やゴボウなどの野菜やきのこ類、オレンジやバナナ、パイナップルなどの果物など、こんなものまで? と思うような変わった燻製が多いということです。今は花の燻製に夢中だそうですが。

 ええ、そうなんです。見るもの見るもの燻製したくなっちゃうんですよ(笑)。これを燻製したら面白いんじゃないか、どんな風になるんだろうって想像するだけで楽しい。皮の名刺ケースを燻製したこともあります。野菜や果物で水分が多いものは燻製には向きませんね。デンプン質のイモ類もダメ。花の燻製は一見、ドライフラワーのようですがチップの香りが存在感を高めます。

 エディブルフラワー(食用花)を燻製させると色だけでなく香りも楽しめますよ。

津川さんの燻製は家庭で食べるのももちろんいいのですが、津川さんご本人がその場で切り分けてくださるパーティーなどでいただくとより一層美味しいです。天然木の一枚板の上に並べられた燻製は見ているだけで絵になります。

 ありがとうございます。個人的なご注文はもちろん、パーティなどの出張サービスも受け付けていますが、燻製作りから配送まですべて一人でやっていますので、請け負う数も限られてきます。ですので、注文してから最短で数週間、長い時で数ヶ月お待ちいただくこともあります。

 できる限り一番美味しい状態でお届けしたいと思っているので、作り置きや大量生産はしません。パーティーなどの出張ですと見た目も華やかですし燻製の美味しい食べ方などをお伝えできますから、より深く燻製を味わっていただくことができると思いますよ。

近々、燻製づくりに関するトークイベントがあるそうですね。

 はい。8月5日(日)に二子玉川の蔦屋家電で、午後2時から3時、4時から5時の2回行います。同時に燻製作りのワークショップも行いますので、お時間があればいらしてください。

 

ホームページ 

http://www.kunsei.biz/

 

二子玉川の蔦屋家電 燻製ワークショップ

https://panasonic.co.jp/center/futako/event/all/lifestyle/2018/07/post-138.html

 

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