2025年の記事
2025.10.05
数ヶ月前、ある用事で一人の高齢男性がわが家を訪れた。その人はリビングに入るなりレコードプレーヤーに目を留め、「レコードを聴かれるのですね」と言った。私が「ええ。音楽はお好きですか」…
2025.09.29
本サイトのブログ「多樂スパイス」でも紹介した陶芸家ルーシー・リーの言葉。彼女は心から陶芸を楽しんだ。ユダヤ人として迫害され、故国を離れても笑みを絶やさなかったのは、好きな陶芸に打ち…
2025.09.28
長野県と群馬県にまたがる荒船山に登った。妙技荒船佐久高原国定公園にあり、妙義山ほどではないが、露出した岩山が印象的。まるで荒海を航海する船のような形から、荒船山と名づけられたそう。…
2025.09.21
これはカミサマからの贈り物だ!そう思ってしまったのも無理はない。取材で富山へ行くことになっていたのだが、その前日から金沢の国立工芸館でルーシー・リー展が開催されることを知ったのだ。…
2025.09.19
幕末から明治期にかけて来日した外国人が、日本に対する印象を書き記した日記などの引用を目にすることがある。概ね、絶賛に近い。正直に書けば、ほんとうにそうだったのだろうかと疑問に思うこ…
2025.09.14
友だちは近くに、そして敵はもっと近くに置いておけ。父親から聞いた話として、アル・パチーノ扮するマイケル・コルレオーネがそう語る。「孫子」から引いた言葉だが、日々命のやりとりをしてい…
2025.09.14
チャーリー・カークという人が銃撃された。トランプ氏が大統領に就任し、勝手放題を始めたとき、これは壮大な社会実験になると思った。世界中にあれだけ憎悪をバラまいた結果、どうなるのだろう…
2025.09.07
前回に続いて美術ネタを。三井記念美術館で「花と鳥」展を開催している。花と鳥をモチーフにした絵画や陶器、茶道具など、いかにも〝通〟好みのセレクションで、じっくり堪能できた。ひときわ目…
2025.08.31
仮名書に魅了されている。書はもともと好きなジャンルだったが、以前は独立書人団系の作品、いわゆる書をアートとしてとらえた少数字書が好きだった。『fooga』や『Japanist』で取…
2025.08.26
乙川優三郎の短編集『太陽は気を失う』のなかの「まだ夜は長い」に出てくるバーテンと客の会話である。前後の会話を紹介しよう。「時給五百円で働いたことがありますか。どんなに働いても五百円…