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紺碧の将

人生の残り時間

2017.05.26

 

 今年の2月以降、原因不明の猛烈な痒みに襲われた。夜、ベッドに就くと、3時間くらい掻きむしっているような始末だった。3ヶ月弱過ぎた頃、ひょんなことから原因がわかって、今は9割くらい回復している。
 というようなアクシデントはあるものの、いたって元気である。相変わらず2日に1回、新宿御苑を走り、ときどき地下鉄の階段を3200段、昇り降りする。今日もこの後、大江戸線の国立競技場駅まで行って、それを決行するつもりである(雨のため)。
 とは言いつつ、最近、人生の残り時間を考えることが多くなった。
 どうしたわけか?
 ひとつは、鏡を見て外見的な衰えを認識したとき。ずいぶん髭も白くなったなあ、とか。これは誰にも思い当たるところがあるだろう。考えようによっては、「人生の最終章が近づいているよ。そろそろそういうことを意識した方がいい」というメッセージととれる。
 もうひとつは、短い時間を区切り、その時間を意識するときである。
 例えば、走る前、私は30分くらい、さまざまな準備運動をする。ストレッチの後、5分間、首の筋肉をほぐし、同じく5分間、肩や腕の関節をほぐす。つま先立ちになって両腕を天に向かってまっすぐ伸ばして1分間、両脚を「く」の字に曲げ、背筋を伸ばして2分間など、短い時間を区切ると、「ああ、この時間はもう永遠に取り戻せないのだな」と思ってしまう。腕立て伏せを70回するが、そういうときは残り時間を意識しない。「回数」ではなく「時間」が物を言う。不思議なものだ。
 自分に与えられた残り時間を意識する。これはとても大切なことだと思う。意識してもあっという間に過ぎてしまうが、意識しなかったら、もっと早く過ぎてしまう。
 現在、58歳。あとどれくらい元気で働けるのだろう。そう思うと、一日一日、いっときいっときが愛おしい。
(170526 第724回 写真はヤマボウシの巨木。新宿御苑にて)

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