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自分が好きなことを見つけて無我夢中で取り組み、ひとつずつ目標をクリアする。そうやって愉しみながら、自分という人間をぶ厚くしていく……。今がベストで、未来には未知の楽しみがある。これが、多樂の本質である、と『多樂スパイラル』のまえがきで書いたが、その原理原則は今も変わっていない。

日々の生活のなかで、森羅万象に潜む多樂をいかに味わうか。心に映りゆくよしなごとを書き留めておこう。それが読者の方々にとって、なんらかのスパイスになればとの願いもこめて…。

 

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ジョギングコースの桜

2008.04.06

 自宅から走って5分くらいのところに栃木県総合運動公園がある。お決まりのジョギングコースはそこで、私はそこを走るために近くに土地を買ったと言っていい。

 なんといっても、広い公園だ。概略図を見ると、ゆうに東京ドーム15個分くらいある。そこに陸上競技場、野球場3枚、飛び込み台付きのプール、相撲の土俵、テニスコート、ソフトボール場、サッカー場、ラグビー場などがあり、小さな遊園地もある。水生植物園やら沼やら1周1キロのジョギング専用コースやら、いろいろある。何よりいいのは、数え切れないほどの木々や花々が植えられ、季節ごとに千変万化すること。横浜は海があって丘があって、と起伏に富んでいるが、宇都宮は関東平野にあるため、「ひたすら平地です」といった地形である。だからこその特大公園なのだろう。

 ふだんはその公園内を縦横無尽に走るのだが、今日に限って走るのがもったいなくて、歩くことにした。理由は、桜がたくさん咲いているから。

 いいね。

 やっぱり桜は歩きながら見るのがいいみたいだ。遠くから見ると、蕾というか芯の部分のピンクがかすかに見えるためか薄いピンク色に見えるが、近づくとほとんど白に近い。そういう微妙な違いがなんとなくわかる。

 ところで、桜を描く画家はたくさんいるが、その中で最も好きな画家は加山又造。かがり火が妖しくメラメラ燃えるのを横目に嬉々と咲き狂う夜桜の絵にひれ伏して以来、その絵が脳裏に焼き付いて離れない。しかし一方、横山大観が朦朧体で描いた、つつましやかな桜も好きだ。ただし、中島千波はあまり好きではない。なんでだろう。ガツンとくるものがないし、ジワーっとくるものもない。

 とかなんとか言いながら、時々中島千波を見て、「こういうのもいいな」などと思うのだから、やはり私の言うことは信用しない方がいいと思う。

(080406 第44回 写真は総合運動公園内のジョギングコース )

 

 

 

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