多樂スパイス
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自分が好きなことを見つけて無我夢中で取り組み、ひとつずつ目標をクリアする。そうやって愉しみながら、自分という人間をぶ厚くしていく……。今がベストで、未来には未知の楽しみがある。これが、多樂の本質である、と『多樂スパイラル』のまえがきで書いたが、その原理原則は今も変わっていない。

日々の生活のなかで、森羅万象に潜む多樂をいかに味わうか。心に映りゆくよしなごとを書き留めておこう。それが読者の方々にとって、なんらかのスパイスになればとの願いもこめて…。

 

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お手軽な3000メートル級登山

2015.07.26

乗鞍岳登山途中 初めて登山にチャレンジする人をアテンドすることになった。

 さて、どこがいいかと思案した。その人はかなり体力はありそうだが、いきなり3000メートル級はきついだろう。しかし、3000級じゃなければ見られない景色を見せてあげたい……。そんなことを思いながら調べているうちに、最適の山を見つけた。
 乗鞍岳。
 標高3026メートルあるが、頂上にたどり着くコースはじつに簡単だ。車で「ほおのき平駐車場」へ行き、シャトルバスで40分間揺られると畳平というところに着く。そこからさしてきつくもないコースを1時間半歩けば、もう頂上だ。
 残念ながら濃霧がなかなか晴れず、見晴らしは悪かったが、北アルプスの一嶺峰を極めたという満足感はあった。
 くだんの友人も大満足の様子だった。彼は背が高く、歩幅が私よりはるかに大きいのでついていくのに難儀したくらいだ。聞けば、過去2回、100キロのトレイルランに参加したことがあるという。
 頂上には例によって鳥居と祠があった。神々が棲む世界に礼を失しない日本人の細やかな心情が表れていた。
 今年はあと2回、登山を予定している。ひとつは次週の奥穂高岳。こちらは山小屋に3泊する予定で、乗鞍岳のように簡単にはいかない。もうひとつは山形の月山。霊峰である。
 ひとつひとつ新しい体験をするごとに、自分のなかの体験貯金が増えていく。この貯金は便利である。なにしろ増える一方 で、減ることがないのだ。
頂上の鳥居 増えなくなった時点であの世行き。ということは、生きながらにして新しい体験を積み上げていない人は死んでいるということでもあるのか。
 下山した後、扉温泉の明神館に宿をとり、翌日は八ヶ岳中央高原キリスト教会で本物の木造建築を見学したり、八ヶ岳倶楽部で柳生博さんと再会したり、サントリー白州蒸留所を見学した。
 山でもらった滋養を基に、今日から仕事を再開だ!
(150726 第567回 写真上は乗鞍岳登頂途中の風景。周りはほとんど見えない。下は頂上の鳥居)

 

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