日本人として覚えておきたい ちからのある言葉【格言・名言】
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偉人たちの言葉には、いつの時代にも通用する普遍性があります。それぞれの時代を懸命に生き、一事をなした人たちの一言だからこそ、今もなお私たちの心を揺さぶり続けるのです。

“心の栄養”として、活用してください。

Kakugen

友がみな われよりえらく 見ゆる日よ 花を買ひ来て 妻としたしむ
石川啄木
 明治の歌人、石川啄木の『一握の砂』より抜粋した。啄木については今さら説明するまでもない。あまりにも有名な歌集ゆえ、知っている人も多いだろう。 この歌を目にしたときは大きく頷いてしまった。 誰でも一度や二度、啄木のような気持ちになったことはあるのではないか。 ましてや、当時と違って今は情報過多の時代である。 知りたくなくても、勝手に情報は向こうからやってくる。 そんなとき、自分がちっぽけな人間に思えてしまうこともあるだろう。 時代を映すかのように、精神の安定を求めて禅やマインドフルネスなどへの意識が高まっている。 それはそれでいいと思う。 自分は自分という、ぶれない軸を確立することは重要だから。 けれど、何をしてもどうにもならないときは、一輪の花といっしょに家でゆっくり過…続きを読む
 
わが上の 九十年を流れたる 月日痕跡(あと)なき ことのやさしさ
齋藤史
 陸軍軍人で歌人だった齋藤瀏の娘で、同じく歌人の齋藤史の歌である。二・二六事件で反乱軍を援助したとして禁固5年の刑に服した父の背を見つめながら、激動の時代を生き抜いた齋藤史。我が身の運命とまっすぐに対峙し、その心情を歌に綴った。 年を追うごとに時間の巡りは早くなる。 まるで、時に急かされているかのように目まぐるしい。 子供のころは、あんなにゆっくり進んでいたのに…。 流れゆく年月のはかなさは、歳を重ねるごとに増してゆく。 忘れられない思い出や、忘れたくない思い出、忘れてしまいたい思い出だって、たしかに自分の中にあるのだけれど、どんな思い出も、時とともに薄れていくのを知っているから。 過ぎ去った時間は取り戻せないのだということを。 けれど、すべての過去が今も現実として残って…続きを読む
 
この世には幸福もあり不幸もあり、ただ在るものは、一つの状態と他の状態との比較にすぎないということ
『モンテ・クリスト伯』より
 たびたび取り上げているアレクサンドル・デュマの『モンテ・クリスト伯』より抜粋。またかと思うだろうが、ネタが尽きているわけではないのでご安心を。 この一節は、物語の最後の最後。モンテ・クリスト伯ならぬエドモン・ダンテスがその激烈な体験を通して得た感懐。その後につづく「待て、しかし希望せよ!」という言葉を、以前本欄で取り上げた。「陰陽不到の処、一片の好風光」とは、臨済宗中興の祖師、白隠禅師の言。 陰や陽、苦楽や善悪という相対的な判断を超越したところに絶対的世界があるということ。 森羅万象をありのままに見ることで、わずかな光や風でさえも、ただただ何の作為もなく輝き、そよいでいることを知る。 光や風は癒やしもすれば苦しめもする。 光は光であって、風は風であるのに。 コップに水が…続きを読む
 
あなたは何をしたいのか。何になりたいのか。どういう人間として、どんな人生を送りたいのか。それは一時的な気の迷いなのか。それともやむにやまれぬ本能の訴えなのか。耳を澄まして自分の声を聞くことです
『水曜の朝、午前三時』より
 蓮見圭一の小説『水曜の朝、午前三時』より抜粋。このタイトルに見覚えのある、いや、聞き覚えのある人は多いだろう。そう、1960年代を代表するミュージシャン、サイモン&ガーファンクルのデビューアルバムのタイトルと同じ。といっても、歌詞とこの物語の内容に接点はほとんど見当たらない。しかし、よくよく読み進めていくと、文中に接点となりそうな言葉がさりげなく使われていたりする。よーく考えないとわからないが。ヒントは文庫版の解説にある。良い作品だった。 病に冒され亡くなった主人公が遺した4巻の肉声テープ。 それは、自らの人生を振り返る回顧録だった。 愛する我が子に「生きるとは」ということを、文字通り命をかけて伝えた。 人生の最期に何を思うのかは、人それぞれ違う。 共通するものがあると…続きを読む
 
生きることと引き替えに、現代人は、際限もないうるささに耐えている
『マチネの終わりに』より
 ギタリストとジャーナリストの甘く切ないラブロマンスを描いた平野啓一郎の『マチネの終わりに』より抜粋。 知的な言葉の連なりに、アコースティックギターの硬質で艶のある音色が絡み合いながら物語は進む。互いに思い合う2人を運命は無常にも引き離そうと、それぞれの時間をシンコペイトしてゆく。 再読しても、読み終えるのをためらいながら行きつ戻りつしてしまう。「生きることと引き替えに、現代人は、際限もないうるささに耐えている。音ばかりじゃない。映像も、匂いも、味も、ひょっとすると、ぬくもりのようなものでさえも。 ……何もかもが、我先にと五感に殺到してきては、その存在をめいいっぱいがなり立てて主張している」 主人公のギタリストの心情である。 現代はあまりに騒々しい。 にもかかわらず、これ…続きを読む
 
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