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No.72

本物はアウェーでも勝つ。
挑み続ける男、
セルジオ越後の軌跡

Contents

 使い古された言葉だが『スポーツは筋書きのないドラマ』である。最後の最後まで何が起こるかわからない。だからこそ観る者に感動を与える。

 

 2004年8月、サッカーアジアカップ準々決勝。日本とヨルダンは1-1のままPK戦に突入。日本は最初の2本を外してしまい、絶体絶命のところまで追い詰められたが、決められたらヨルダンの勝利というところで、ゴールキーパーの川口能活は神憑り的なセーブを連発し、形勢が逆転。圧倒的不利な状況から、日本は勝利を掴んだ。

 

 テレビで観戦していた私は、日本が最初の2本を外した時点で負けを確信した。だが、グラウンドに立っていた選手たちは誰一人として、あきらめてはいなかった。勝利という目標に向かい断固たる決意をもって臨んでいたからである。

 

 目標とはいったい何か? スポーツ心理学者のキース・ベルは著書の中でこう説明している。
 「私たちはたとえ目標というべきものがなくとも生きていくことは可能である。しかしながら目標は私たちの人生に確かな骨組みを与え、さらには集中力を研ぎ澄ませるだろう。その目標が高く、明確であればあるほど、それに対する追求の値打ちもより高まり、目標を追求するときの夢中さは、人を心から人生に従事させる。そして、その人に価値ある人生をもたらすものである」と。

 

 36年前、日本語も話せぬままブラジルから単身来日した男がいた。常に明確な目標を立て、着実に実行し、具現化してきた。そのアグレッシブな生き方に周りの人たちは次々と吸い寄せられている。今や日本のサッカー界のみならず、スポーツ界全体にまで影響を及ぼすといわれる存在となった。失敗を恐れずに挑み続ける男、セルジオ越後の軌跡を追ってみた。

●企画・構成・取材・文・制作/西脇 誠治
●写真/渡辺 幸宏
●公式ブログ【http://blog.nikkansports.com/soccer/sergio/

 

● fooga No.72 【フーガ 2008年 1月号】

●A4 約90ページ 一部カラー刷り

●定価/500円(税込)
●月刊
●2007年12月25日発行

 

おかげさまをもちまして、完売いたしました

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