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木漏れ日は葉の裏側のひかりなのでしょう  きみの本音をいつも知らない


大好きな女の子と木漏れ日を見た。5月の涼しい昼下がりだった。たゆたうように揺れる光を見上げながら、そういえばこうして見ているのは葉の裏側の部分で、木漏れ日は葉の裏側が織り成す光だったんだなと気づいた。

彼女は額をまっすぐ前に向けて、どこか遠くを眺めていた。大丈夫? と聞くといつもの優しい笑顔で振り向く。その顔が逆光になって、ふいに、彼女のもつ悲しみとか苦しみとか切なさとか、そういうものに触れたくなった。そういうものを大切に抱きしめたくなった。

大学で英語を学んでいる子だった。

木漏れ日を直接的に表す英単語はないと何かの本で読んだことがある。

あの子はいま、何を見ているのだろう。

Profile

三海 詩野

三海 詩野

(みうみ しの)

2001年10月2日生まれ。北関東出身。
全国高校生短歌大会(短歌甲子園)、2017・2018年団体戦2連覇ほか、高校3年間で計7つの全国1位を受賞。
好きな食べ物は葡萄とサバとパンケーキ。将来の夢は自分の歌集を出すこと、葡萄畑の麓に家を建てること。

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