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紺碧の将
Interview Blog vol.86

働きながら勉強して資格を取得し、税理士事務所を開設。仕事も遊びも楽しく全力投球。

野中敏博税理士事務所 所長野中敏博さん

2019.10.10

趣味はスキーに水泳に海外旅行、自転車で全国を周ったことがあるという野中敏博さん。税理士事務所を経営する一方、好奇心が旺盛でプライベートを思う存分満喫する姿は、人生100年時代のお手本とも言えます。目の前のことに一生懸命取り組んでいたら税理士という道にたどり着いたという気負いのないところも自然体で魅力的です。仕事もプライベートも楽しんでいる野中さんにお話を伺いました。

自転車の旅と税理士への道

名刺に、自転車で国内旅行をされたと書いてありますが、日本を一周されたのですか。

 はい。沖縄以外はすべて周りました。

それはいつごろですか。

 大学時代です。サイクリング部に所属していたんです。テントなどキャンプ用品一式を自転車に乗せて、周りました。知らない土地を見てみたいという好奇心が強くて、行く先々で新鮮な驚きと感動がありました。会ったばかりなのに自宅に泊めてくれたりと、人の情の深さにもたくさん触れることができました。中でも北海道の広さには驚きましたね。とにかく広くて、一面黄金色の麦畑の間の道をひたすらまっすぐ走るんですけど、その風景が本当に素晴らしかった。今も鮮明に覚えています。

大学は、やはり税理士関連の大学ですか。

 いいえ。一般の大学の法学部を専攻しました。税理士になろうと思ったのは、もっと後です。数学が好きで高校も理数系でしたが、物理が苦手で文系に進みました。

ご出身はどちらですか。

 大分県の臼杵市です。高校まで過ごし、岡山の大学に進学しました。大学を卒業したあと自転車部品メーカーの株式会社シマノに就職し、コンピューター部門で経理システムを構築したり、情報システムなどの制作をしていました。そのときに経理のことを学んだり、自費で簿記の学校に通ったりするうちに、自分には税理士が合っているかもしれないと思うようになったんです。

会社員として働きながら、自費で簿記の学校に行く人は珍しいと思います。

 そうですね、あまりいないと思います。ただ、とくに税理士になりたいと思っていたわけではなく、シマノ時代にラジオで石原裕次郎が「目の前のことを一生懸命にやっていたらこうなった」と言っていたのを聞いて、自分もそのタイプだなと思っていました。ですから、簿記に興味を持ったのも、税理士を志したのも、ただ目の前のことに一生懸命取り組んでいた結果だと思います。

すぐに行動を起こされたのですか。

 会社を退職して大分に帰ろうと思ったこともありましたが、地元ではなかなか働く場所がないので、外資系の製薬会社に転職しました。そして、働きながら税理士の資格を取りました。

楽しみながら猛勉強

どれくらいの期間をかけて取得されたのですか。

 9年です。4科目までは毎年合格したのですが、最後の法人税では4年連続落ちました。当時も年に1回は海外を旅行していて、4回目の試験に落ちたとき、電車に乗っていてふと気づいたんですよ。「海外に行きたくなるのは、試験から逃げているからだ」と。試験から逃げるために海外へ行こうとする。逃げている自分がいる。これではいけないと思い直し、それからはひたすら勉強しました。その結果、翌年の試験で合格することができました。

具体的に、どんな勉強をされたのですか。

 家にいると、どうしてもテレビを見たりゴロゴロしてしまって勉強に集中できなくなることがあります。そこでダラダラできない環境で勉強しようと思い立ち、電車の中で勉強することにしたのです。山手線をぐるぐる回ることもあれば、当時住んでいた荻窪から総武線で千葉まで行き、引き返してくるとか……。電車の中なら気分転換にもなりますし、勉強に疲れたら人を見ているだけでも楽しいです。

 項目を整理して、自分なりのオリジナルテキストも作っていました。自分がまとめたものですから見やすいですし、覚えたい項目も増やすこともできて効率的に勉強ができました。

資格を取得され、税理士として独立されたのはいつでしょうか。

 税理士の資格を取得して社内税理士として働いていたのですが、独立したのはその2年後の2000年です。勤めていた会社が吸収合併されたのを機に、事務所を立ち上げたのです。

顧客はどのように集められたのですか。

 友人や知人、大学時代の先輩、異業種交流会などで知り合った人たちを起点に、少しずつ増やしてきました。ただ、異業種交流会は人脈を広げるためにはいいのですが、夜に行うことが多いため、生活が夜型になってしまいました。起きるのがどんどん遅くなって、テレビの「笑っていいとも」が放映される時間に起きるということもたびたびありました(笑)。これではだめだと一念発起し、朝方に変えました。

仕事も遊びも行動あるのみ

野中さんの名刺は本業のものとは別に、もう一枚、「趣味とがんばったこと」が書かれている名刺があります。そこにはサイクリングの他に、スキーや水泳、世界44カ国を旅行、1ヶ月の集中勉強によってTOEICで815点を取ったこと、パソコンとあって、興味深いです。これまでに行かれた国で特に印象に残っているのはどこですか。

 外資系の会社に勤めていたときに研修で行ったスコットランドでしょうか。大学寮で1ヶ月過ごしたのですが、帰国するときは泣きましたね。カルチャーショックもありましたが、現地の人たちはみんなおおらかなんです。自然も豊かでゆったりしていて。驚いたのは、到着したのが夜だったのですが、真っ暗な大学の敷地の芝生の上に転々と岩のようなものがあり、朝それを見ると、なんとウサギだったんです。その辺にウサギもいれば鹿もいて、野生の動物が自由に暮らしていたのが印象的でした。海外に行くと、日本との違いに驚きますね。

海外に行った人は、みなさん同じことを言います。外から見ると、日本の良さも欠点もわかると。

 はい。良いところもそうでないところもよくわかります。やはり日本が一番住みやすいです。治安もいいですし、安全で公共施設も整っています。

 タイのスコータイに行ったとき、帰りのバスがなくなってしまって、仕方なく地元の人に車で送ってもらいました。「送ってあげるよ」と言われたときは大丈夫だろうかと半信半疑でしたが、良い人でよかったです。そういうときに、日本の治安の良さを感じましたね。

日本では、人を疑うということがあまりありませんね。

 電車に乗っても眠れますし、落し物は返ってきますしね(笑)。南米でも驚くことがありました。現地の夫婦と知り合って3人で食事をしたのですが、旦那さんがトイレに行っている間に奥さんと世間話をしていたら、トイレから戻ってきた旦那さんが血相を変えて怒りだしたんです。「俺の女房を口説いているだろう!」と。もうびっくりですよ。ただ話していただけなのに、真っ赤になって怒鳴るんです。必死で説明して事なきを得ましたが、まさかそんな展開になるとは思ってもみませんでした。その国ではそういうことがよくあるらしいんです。日本ではありえないことですよね。

そうですね。それにしても、アクティブな趣味が多いですね。

 体を動かすのが好きなんです。フルマラソンにも2度出場したことがありますし、登山やロッククライミング、パラグライダーにも挑戦したことがあります。どんなことも体感するのがいいんです。絵を学んだこともあります。ハガキやニュースレターなどに添えられたらと思ったのです。

 海外に行ったとき、古い大きな遺跡を見るのが好きなのですが、上下前後左右、見る角度によって全然違います。そういうことも実際に体験しないとわかりません。実際に体験することが、私の趣味のセオリーです。

今後の予定や目標はありますか。

 仕事のことで言えば、起業してから約20年経って環境もずいぶん変わりました。時代もどんどん変わっていますが、どういう状況であってもお金の問題は切り離せません。生きていくのにお金は大切なものです。生活を成り立たせるためのお金を潤沢に回すためには、融資や補助金、助成金というものもうまく活用していくことも必要です。当社はそこに力を入れて、企業や個人にアドバイスをして、成長につなげています。

 プライベートでは、来年、イスラエルとヨルダンへ行こうと計画しています。ジョギングなどのスポーツもまた復活させたいと思っています。

(写真。上から事務所にて、アブ・シンベル神殿にて、ルクソール・王家の谷ガイドと共に、月1回顧客に向けて配信しているニュースレター、自筆の絵)

Information

【野中敏博税理士事務所】

〒111-0052 台東区柳橋2-19-10 第2東商センター第2号館272

TEL:03-5822-3773 FAX:03-6368-9021

HP:http://www.nonaka-tax.com/

E-mail:nonaka@nonaka-tax.com

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