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紺碧の将

京都御苑VS新宿御苑

2010.10.27

 久しぶりに京都に行った。仕事で行ったのだが、そのまま帰ってくるのはもったいないので、いくつか見て回った。

 ちなみに、そういう時、私はなるべく歩く。その日、歩いた歩数は22000歩以上。今年の夏、南アルプスに登った時は約12000歩だから、歩いた距離の長さがわかろうというもの。

 京都府庁で用を済ませた後、近くなので京都御苑に入った。何度も行っているが、最近、新宿御苑を庭代わりに使っているので、同じ「御苑」でもどう違うのか、つぶさに見てみようと思ったわけだ。

 結論から言えば、京都御苑VS新宿御苑のバトルは、新宿御苑に軍配をあげたい。それも「完勝」である。

 なぜなら、木の種類が圧倒的にちがうし、褒めてあげたいくらい立派な木が新宿御苑にはたくさんある。それに対して、京都御苑の方は砂利の面積が多く、やはり主役は御所であることを頑なに主張している。もちろん、それはそれで文句のつけようはないのだが。

 結局、好みの問題になるのだろうが、私の答えははっきりしている。例えば、ヘトヘトに体が疲れているとして、どちらを歩く方が体が喜ぶかと考えると、明らかに新宿御苑の方なのだ。

 新宿御苑の木々や草花を管理している総ディレクターは誰なのだろう。どこの街でも街路樹は悲惨なまでに枝を切り落とされ、無残な姿にさせられているが、新宿御苑のそれはあくまで植物本意になっている。変な剪定をされず、あるべき姿が保たれているのだ。だから、それぞれがいちいち美しい。その総和となれば、快適でないはずがない。

 

 最近、つくづく思う。新宿御苑に限らず、明治神宮御苑、赤坂御用地、そして皇居と、じつに広大な緑が残されている。これは一にも二にも、日本では万世一系の天皇が崇敬され続けていたからだろう。でなければ、どこかの欲張りが変な大義名分をつけてそれらの土地を切り売りし、醜い開発をしていたはずだ。もちろん、政治家とゼネコンを抱き込んで。

 だから、皇室があることはありがたいことだ。日本人の堕落に歯止めをかけているような気がする。そして、忘れてはならないのは陰の主役である植物たちだ。戦禍もくぐりぬけ、今も溢れるばかりの生命力をこの国に供給してくれている。

 ありがたや、ありがたや。

(101027 第203回 写真は、京都御苑で見た、ちょっと面白い木)

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