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紺碧の将

平成最後の登山

2019.05.12

 平成の幕下ろしから令和の始まりにかけての10連休、あらかじめ予定があったのは筑波山に登ることだけだった。以前からそうだが、大勢の人が行楽地へ向かう時期は、努めて家でじっとしている。

 秋葉原からつくばエクスプレスでつくば駅へ。そこからバスで筑波山神社入り口まで行き、神社を抜けて登山道を歩く。

 思ったよりも急登だ。水はけが悪いのか、前日の雨が残っていて、足場がかなり悪い。1時間半くらいで御幸ヶ原に着く。着いて、人の多さに驚いた。やはり史上最強のゴールデンウイークである。

 展望台に登って関東平野を眺める。なるほど、この眺めがあってこその日本百名山なのであろう。登りながら、深田久弥はなんでここを100名山に選んだのだろうと疑問に思ったが、この眺望はほかの山では味わえない。

 その後、イザナミノミコトを祀っている女体山とイザナギノミコトを祀っている男体山へ登った。『古事記』に書かれた高天原がどこか諸説あるが、新井白石は常陸の国(現茨城県)と唱えている。その説が事実であれば、筑波山の両頂きにイザナギノミコトとイザナミノミコトを祀っているのは自然である。

 余談ながら、つつじヶ丘から女体山へ登るコースは大渋滞だったようだ。友人がその渋滞にはまった様子を下山してから聞かせてくれた。

 山に登る人が増えたことは、とてもいいことだ。御朱印を書いてもらうための列も、年々長くなっている。AIに席巻される現代社会の裏返しなのであろう。人は、より心の安寧を求めているように見える。

 筑波山は子供連れでも登れる山だ。神社から登るルートはケーブルカーもあるし、つつじヶ丘から登るルートはロープウェイもある。

 高尾山のお兄さん格ともいえるのが、筑波山である。

 

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(190504 第900回 写真はいずれも筑波山山頂から見た関東平野)

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