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紺碧の将

支持率なんか気にしないで

2017.07.13

拝啓 安倍総理殿

 

まだ正式に梅雨明け宣言が出されていないにもかかわらず、連日暑い日が続きます。
まずは暑中お見舞い申し上げます。

 

 このところの支持率急落には心を痛めていると思いますが、あまり気にしないようお願いいたします。
 まだ30%以上もあります。これだけ長く政権が続いて、いまだに30%以上も支持があるだけでも上出来です。頻繁に出される支持率をいちいち気にしているようでは、政治家として本物じゃないと言ったら言いすぎでしょうか。
 もちろん、国民に主権があるわけですから、ある程度、支持率を気にするのは当然ですが、それに惑わされて政策が変わってしまっては本末転倒です。私もそうですが、国民の多くは国会中継を見ていませんし、法案の中身さえ読んでいません。ただ、マスコミで報じられていることを鵜呑みにし、〝なんとなく〟支持するかしないかを決めているに過ぎません。
 ですから、そんな数字を気にするより、真に国民のためにいいと思った政策を断行することの方が大切です。
 そもそも総理は、歴代の内閣が手をつけられなかった重要なテーマに果敢に挑み、ことごとく成果を出しています。国民が休んでいる時も休まず、地球儀外交を繰り広げています。手法的に満点ではないにしても経済は民主党時代と比べものにならないほど活気づいています。各国首脳からの信頼も厚い。どんと胸を張ってください。
 マスコミは、「一強の驕りだ」とか「説明責任を果たしていない」などと批判していますが、いったい総理のどこが驕っているというのでしょうか。あなたほど平身低頭、懇切丁寧に説明する国家のトップがどこにいるのでしょうか? 
 なにがなんでも総理の足を引っ張りたい勢力はメディアと結託し、スキャンダルにもならない擬似スキャンダルを、いかにも大きな問題であるかのように仕立てあげました。愚の骨頂と言わざるをえません。
 現政権は次の衆院選まで信任を得ているのですから、思う存分やってほしいと思います。仮に次の総選挙で敗れてもいいじゃないですか。下野しても、ふたたび這い上がればいいのです。どこかで腹をくくらないと、大きな仕事はできません。
 総理が尊敬するお祖父様はあれほど人気がなかったにもかかわらず、国民のためになるのだと信じ、歴史に残る大仕事をしました。
 私は支持率調査は、半年に一回くらいでいいと思っています。その理由は、
①政策本意ではなく、ポピュリズムに陥りやすい
②スキャンダル合戦に陥りやすい
 の2点です。現況は、そのような状態だと思います。

 

 それにしても先日の都議会選はほんとうに失望しました。政策論争がまったくなされなかったからです。
 都政の課題は山積しています。築地市場の移転問題、東京オリンピックの諸問題、待機児童問題、北朝鮮がミサイルを放った場合の対応、小池氏がかねてから取り組んでいる送電線の地中化など、議論すべきテーマは山ほどあります。それらをいっさい論じることなく、なんとなく好きか嫌いかだけで投票がなされてしまったのです。いったい、都民(国民)は政治家になにを望んでいるのでしょう? 不思議でしかたがありません。
 本来であれば、政権交代可能な政党がもうひとつあるべきなのでしょう。私は安倍政権を支持していますが、かといって自民党を支持しているというわけではありません。他に替わる政党がないから消去法的に支持しているに過ぎません。
 そういう事態を招いたのは、民進党です。なにを血迷ったのか、目先の票欲しさに共産党と手を結んでしまったのですから。これでは「私たちは政権に就くつもりはありません」と明言したのと同じです。いまだに共産主義革命を標榜する政党と結託するなんて、正気の沙汰じゃありません。国民にとって、選択肢がないという状況は、きわめて不幸なことだと思います。
 繰り返しますが、支持率なんか気にしないで任期満了まで思いっきりやればいいのです。

 

 暑さますます厳しくなる折、くれぐれもお体を大切にお励みください。
                             敬具
(170713 第736回)

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