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松下政経塾主催の懇談会

2008.11.30

 去る11月21日、「松下政経塾政経研究所 日米次世代会議プロジェクト パトリック・クローニン氏、フランク・シルフォ氏を囲む懇談会」に出席した。場所は永田町の参議院議員会館。永田町界隈は、今までまったく縁がなかったエリアであるのに、なぜ、私がそんなところに出没したのか? うーむ、これはいまもって実に不可解である。

 参加者は10数名。ゲストスピーカーである二人のアメリカ人を除き、私ともう一人以外すべて政経塾OBの政治家及び政治関係者ばかり。会議室に入ると、机の上の英語のネームプレートが目に入り、「おや?」。

 会議が始まるや、みんな英語で自己紹介が始まり、「さすがは政経塾!」。この会議は、2日後に行われるシンポジウムを前に、ごく内輪でディスカッションをしようということらしい。

 とは言うものの、ラフな雰囲気ではない。テーマは「オバーマ新政権の世界戦略及び世界情勢を予測する」。クローニン氏は、ワシントンの内部事情を明かすと前置きした上で、今後の世界情勢を占う上で重要なポイントをいくつかに分けて語ってくれた。ひとつはアル・カーイダが馬脚を現したこと、もうひとつはオバーマが勝利したことによる影響について。

 ワシントンの内部事情を明かすとは言うものの、概して新聞その他の報道に書かれていることと大きなちがいはなく、少し拍子抜けしたことは否めない。ただ、いずれにしてもはっきり言えることは、今後、日本は自らが相当な覚悟で世界にプレゼンテーションをしない限り、世界におけるプレゼンスは相対的に低下するだろうということ。世界のルールメーカーの一員でいられるかどうかは、今後国民生活にも大きな影響を及ぼすことになると思う。

 会議の後、場所を六本木に移して酒席が設けられたが、参加者それぞれと話をしながら、やっぱり松下さんは素晴らしいことをしたと思った。松下政経塾を自費で創設してから約30年になるが、その間に輩出した人材は約230名。内、約100名が国政または地方政治にたずさわっている。皆それぞれガリ勉タイプではなく、物事の本質を見る目がきちんと養われているという印象が強かった。中庸というのは、本来こういうことを言う。理想的には、自分の専門分野も料理も芸術もスポーツも伝統芸能も職人の技術も哲学・思想・宗教も、そして当然のことながら歴史にも通暁し、その上で遊び方も知っているという人材でなければ、国民を束ねられるリーダーにはなれるまい。政経塾の成果が出るまでには25年かそこらが必要だろうと松下幸之助は語ったというが、実際にそうなってきた。

 やはり慧眼というべきか。

(081130 第78回 写真は会議風景。右端が筆者、その隣が中田宏氏)

 

 

Profile

高久多美男

高久 多美男

(撮影:森 日出夫)

●1959年生まれ

●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立

●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)

●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく陰陽相和す中庸を求める

■本は永遠の師匠

バルザック、ユゴー、デュマなど19世紀フランス文学からヘミングウェイ等の20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す

■No Music, No Life

バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの御三家からワーグナーまでのドイツ音楽、フランク、ラヴェル、フォーレなど近代フランス室内楽、バルトーク以降の現代音楽まで、あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食

■映画は総合芸術だ

『ゴッド・ファーザー3部作』などのマフィアもの、『ニュー・シネマ・パラダイス』、黒澤明のほぼ全作品、007シリーズ、パトリス・ルコント監督作品など、こちらも雑食

■生涯、美を求めたい

桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食

■歴史上の尚友

尊敬する偉人の双璧は、大久保利通と徳川家康。他に幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介。理想主義者、ロマンチストより結果を出したリアリストを評価する

■思索の遊び

禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中

■隠れ目標

死ぬまで同じライフスタイル

■いやなもの

共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教

■追記

日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす。かなりの猫好き(愛猫・海=2019年没)、2019年9月、「じぶん創造大学」を設立し、自ら入学(生徒数1名)

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