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紺碧の将

生還者のごあいさつ

2015.12.30

薬を飲むうーにゃん 今年7月12日のブログで、わが家の愛猫・海が歩行困難になったと書いた。

 その後、数人の方から、「海ちゃんは大丈夫ですか」と言われた。
 そうか、そんなにも気にしてくれているのかと内心涙ぐみながら、「今は元気で生きております」と答えている。

 

「うーにゃん。今年は危ないところだったな。まだ16歳なんだから、あと50年くらいは生きてもらわないと困るよ」
 ちなみに、うーにゃんは海の愛称である。
「わたしもいよいよ年貢の納め時だと思ったわ。もうどうにもこうにも脚が動かなくて、立ち往生してしまったんだもの」
「近くにいいクリニックがあって良かったよね」
 神宮外苑に「キャットホスピタル」という、その名もズバリ、猫専門のクリニックがある。そこで診察・治療してもらい、見事に生き返った。
「ずっと箱入り娘だったので、最初はあんなところに連れていかれて驚いたわ」
 本人は箱入り娘と言っているが、実際は田んぼのあぜ道で拾った猫である。
「あの時は、ついたばかりの餅みたいにダラーンとなっていたよな」
「この人、着ぐるみ着ているみたいって言われた時はショックだったわ」
 クリニックの医師は「患者」の猫を「人」呼ばわりする。
「だって、おまえ。皮下脂肪たっぷりだから、そう言われてもしかたないよ」

 以来、毎日薬を飲ませているが、苦い薬は苦手なようだ。無理矢理口に放り込むが、本人は飲んだふりをしている。そのうち、口のなかに隠しておいた薬が溶け出し、口のなかからジュルジュルと出てくる。その時の表情が右上の写真だ。娘が面白がって撮影した。
「おまえさあ、薬が嫌なんだから、生活習慣変えてみたら? もっと運動するとか、間食はやめるとか。そうすれば薬をやめられるよ」
 とにかく寝てばかりいるし、間食もはなはだしい。
「仕方ないじゃない。猫なんだから。ジョギングする猫とか、きっちり食事の時間を守る猫とか、気持ち悪いと思わない?」
「それもそうだな」

 そんな会話を続けております。いやはや、猫というのは可愛いもんです。
 
 今年もつつがなく充実した1年を過ごすことができた。毎年、「今年が最高の年だった」と思っているが、今年もそう実感している。いつまでこういうパターンが続くのだろうか。できれば、最期の年までそのようにありたいものだ。
 明日は大晦日。恒例の明治神宮参拝を家族でする。わが家は初詣をしないかわりに大晦日、参拝し、1年間無事で過ごせたことを感謝している。
(151230 第604回 写真は薬を飲み込めず、苦い表情をする海)

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