邪魔したい勢力の思うつぼ
2015.03.21
下村博文文科大臣が違法献金疑惑について、国会で追及されている。
こういう騒動を見るたび、「はは〜ん」と思う。「カネの問題にしてしまえば、なんらかの改革を阻止したい人はじつに効果的に成果をあげることができるのだな」と。
「歴代の文科大臣でもっとも優れた人物」と評価の高い下村大臣を失脚させたい人は誰だろう。それは、考えずともわかる。今、大臣が推進している道徳教育を阻止したい連中だ。日教組であり、共産党であり、その他の左翼勢力だろう。
はっきり言って、いま、民主党が国会で追求していることは、「制限速度50キロのところを51キロで走っていただろ!」と言っていることと同じだ。1キロオーバーとはいえ、法律違反には変わらない。膨大な数にのぼるであろう献金のルートを、政治家本人が正確に把握するためには、政治の仕事を辞めて、朝から晩までひとつひとつの政治資金の出自を明らかにしなければならないくらい時間がかかるはずだ。にもかかわらず、国民は「カネの問題は徹底的に追求しろ」と後押しをする。まんまと騙されているのだ。改革を阻止したい人たちにとって、国民を騙すことなどお茶の子さいさいだ。こうして、また一人、志のある人が舞台から去っていく。
いったい、日本人はいつまでこんなことを続けるつもりだろう。日頃、政治に関心がないから、世の中の全体像が目に入らないのだ。
抵抗勢力はいつの時代も存在する。だからこそ、国民が賢くなり、真実は何かと考える必要があるのでは?
この騒動で下村大臣が辞任したり、道徳教育の推進を緩めることにでもなれば、まさしく敵の思うつぼだ。
右上の写真は、下記のYouTubeより拝借。
https://www.youtube.com/watch?v=it2EzuIxFRw
(150322 第549回)
Profile

高久 多美男
(撮影:森 日出夫)
●1959年生まれ
●1987年、広告の企画・制作を営む株式会社コンパス・ポイントを設立
●2009年、『Japanist』を編集・発行するジャパニスト株式会社を設立(2019年1月、刊行終了)
●「遊び、学び、仕事は皆同じ」がモットー。すべからく陰陽相和す中庸を求める
■本は永遠の師匠
バルザック、ユゴー、デュマなど19世紀フランス文学からヘミングウェイ等の20世紀アメリカ文学、さらには現代日本文学。歴史(特に日本近代史)、あらゆる生活・芸術分野から政治・経済の分野まで、本には強いな愛着を示す
■No Music, No Life
バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンの御三家からワーグナーまでのドイツ音楽、フランク、ラヴェル、フォーレなど近代フランス室内楽、バルトーク以降の現代音楽まで、あらゆるクラシック音楽と1950年代以降のジャズ、R&B、60年代以降のロック、ワールドミュージックなど、とにかく雑食
■映画は総合芸術だ
『ゴッド・ファーザー3部作』などのマフィアもの、『ニュー・シネマ・パラダイス』、黒澤明のほぼ全作品、007シリーズ、パトリス・ルコント監督作品など、こちらも雑食
■生涯、美を求めたい
桃山から江戸にかけての日本美術、岡倉天心一派以降の近代絵画を特に好む。ヨーロッパの近代絵画など、こちらも雑食
■歴史上の尚友
尊敬する偉人の双璧は、大久保利通と徳川家康。他に幕末から明治にかけて活躍した男たち。戦国武将では武田信玄、戦後の政治家では岸信介。理想主義者、ロマンチストより結果を出したリアリストを評価する
■思索の遊び
禅、儒学、老荘思想、マキャヴェリズムを組み合わせながら、独自の思想を構築中
■隠れ目標
死ぬまで同じライフスタイル
■いやなもの
共産主義や日教組などの極端な左翼思想(極端な右翼も嫌い)、地球市民幻想、新興宗教
■追記
日常的に走る他、毎年夏、山に登る。体型はずっと変わらず。便利なことよりも美しさに価値を見いだす。かなりの猫好き(愛猫・海=2019年没)、2019年9月、「じぶん創造大学」を設立し、自ら入学(生徒数1名)
