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紺碧の将

なぜ、掃除をするだけでこんなに変わるのか

2014.10.18

プリント 親子農業体験塾の活動をまとめた『Takenoko』に続き、掃除の活動をまとめた『Souji』が完成した。「地域を美しくする会 広島」を主宰されている木原伸雄氏の依頼により、弊社が編集・制作したものだ。

 副題は「なぜ、掃除をするだけでこんなに変わるのか」。
 巻頭対談は「掃除の神様」とまで崇められている鍵山秀三郎氏(イエローハット創始者)と木原氏。新宿・歌舞伎町で恒例の掃除を終えられた後、拙宅にお越しいただき、いろいろと掃除の本質について貴重なお話を伺った。
 なぜ、鍵山氏はイエローハットを東証一部にまで成長させることができたのか。その秘訣は徹底した掃除にあったとかねがねお聞きしていたが(『Japanist』の対談でもご出演いただいたことがある)、さらにその真髄をうかがい知ることができた。
 掃除を続けることによって、自分の心身が磨かれていく。じつは掃除はある場所をきれいにするだけの行為ではない。やっている本人の心が磨かれていくのだ。自分を律することのできる人に信用が集まるのは当然のこと。鍵山氏は、競合他社が逆立ちしても得られなかった「多くの人からの絶大な信用」を基礎に、真摯に事業を伸ばしてきたのである。
 あるとき、鍵山氏に出会って影響を受けた木原氏も凄まじいばかりの「掃除道」を貫く。「凡事徹底」とは鍵山氏の造語だが、平凡なことをやり続けることこそが成功への道であり、なおかつ困難なことでもある。木原氏は一日たりとも例外をつくらないという信念のもと、一年365日、休みなく掃除を続けられている。
 最初は地元のJRの駅のトイレだった。元日の朝、雪が降る中、実行したという。まだ暗いうち、排泄物で汚れた便器を磨いた。やがて、学校や市内の公園や道路など、掃除するエリアは広がっていく。それとともに、人の輪も広がってきた。
P008-009 対談 当初、同業社は「パフォーマンスだ」「いったいいつまで続くのか」と冷めた目で見ていたという。そんな揶揄に臆さず、木原氏は掃除を続けた。
 やがて10年後には「社員もやっている」「本物だ」と評価が変わってきた。
 もちろん、木原氏はそのような「報い」を求めて活動を続けているわけではない。作為など、はなからあろうはずがない。まさに無功徳。しかし、だからこそ、多くの人たちの共感を得るのだろう。このご時世に木原氏率いる株式会社マルコシ(住宅リフォームの会社)は好業績を維持している。良きお手本を示してくれる方が身近にいるというのは、ほんとうに幸せなことだ。私は本心から木原氏に出会えたことに感謝している。
 昔、「鉄人」と呼ばれた野球選手がいた。衣笠祥雄。ふと、衣笠選手を彷彿としてしまった。そういえば、衣笠選手も広島だった。広島にはそういう人物を生む土壌があるのだろうか。

 何かがうまくいかない、と感じている人は多いはず。
 まずは、徹底した掃除から始めるといいのではないか。私は木原氏のような活動はしていないが、身の回りをきれいにしたいと思う心は年々強くなっている。こんど、歌舞伎町での早朝清掃にも参加しようと思っている。
 ムック『Souji』は、弊社サイトでも購入できます。
https://www.compass-point.jp/book/b_souji.html
(141018 第527回 写真上は『Soui』表紙、下は鍵山秀三郎氏と木原伸雄氏の対談記事の扉)

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