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紺碧の将

「体が軽快に動くことの快楽を知っている」

2014.06.30

御苑を走る 以前に増して体が軽快に動く。

 なるべく、毎日なんらかの運動をしようと思っている。
 私が30歳の頃につくった「30ヶ条」の23項目に「体が軽快に動くことの快楽を知っている」というのがあるが、体が軽快に動くのは、なんと気持ちのいいことか。
 この欄でも何度か書いているが、新宿御苑を走っている。走り始めて10分もすれば疲労がたまり、つらく感じるのだが、それでも走れるということの充足感はなんともいえない。鳥の会話や草花の呼吸を感じながら走る。最近は覚えている禅語を口ずさみながら走る。走ると、風景が後ろへ流れていく。それが快感だ。
 「階段トレーニング」もしている。都営大江戸線の国立競技場駅まで行き、階段を何度も往復するのだ。大江戸線は新しい路線のため、かなり地下深くまで掘っている。数えてみたら往復で320段あった。そこを9往復(6月30日現在)。毎回、1往復プラスする。回を重ねるごとに少しずつ増やすというのは、運動でも勉強でも私の原則である。
 この「階トレ」は7月に登る常念岳に備えるという意味もある。昨年は直前に風邪気味になり、ひどい目に遭った。もう二度とあんな思いはしたくない。できれば、軽〜く登って、颯爽と下山したい。そのためのトレーニングである。
大江戸線の階段 階トレでは、思わぬ人間模様を目にすることがある。先日、階段のいちばん下に座って英語のペーパーバックを読んでいる初老の男性の姿があった。静かだからだろう。絵になっていた。もっとも、彼にとって私がどう映っていたかはわからない。朝っぱらからハーハー息を切らして変質者じゃあるまいか、と思ったかも。出口に交番があるので、職務質問されないように気をつけねば。

 『Japanist』次号で「超元気なシニア男性」3人がそろい踏みする。
 80歳でエベレストに登頂した三浦雄一郎氏(81歳)、山岳写真家の青野恭典氏(76歳)、そしてアイアンマン世界大会シニアの部で優勝した稲田弘氏(81歳)。
 三浦氏は85歳で8000メートル級の山に登り、そこからスキーで滑降するのが次の目標だという。青野氏はかつてRCCⅡというロッククライミングの日本代表としても活躍していた。10人中、7〜8人は命を落とすと言われた危険なスポーツだ。そういった経験を生かし、「まだ見ぬ、美しい風景」をカメラに収めようと今でも現場に足を運んでいる。稲田氏はさまざまなスポーツに打ち込み、若い頃は氷壁にも登った。目標は83歳で世界チャンプになるということ。
 3人とも、目標を明白にもち、そのために今なすべきを続けている。だからこその「現役」なのだろう。
 素晴らしい人生の先輩だ。お手本がよければ、あとに続く者は勇気づけられる。
(140630 第511回 写真上は新宿御苑を走る高久。下は都営大江戸線の階段)

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