多樂スパイス

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紺碧の将

輝けるテリー

2008.02.17

 去る2月10日、横浜メディアセンターで北原照久氏の還暦パーティーが行われ、光栄にも招待された私はノコノコと出かけていった。もちろん、北原さんのウルトラ・ポジティブ光線をたっぷり浴びるためだ。

 なにしろ北原さんは、60歳まではアイドリングで、ほんとうの人生は60歳から始まる、と広言して憚らない人である。世の還暦男性は、「オレもついに還暦かぁぁぁ〜」としなびたキュウリのようになっていく人が多いのに、北原さんときたら、朝一番からフルスロットルでエンジンを回しっぱなしである(もちろん、麻薬などの力を借りているわけではない)。かなり、盛り上がるのだろうなと予測をつけて行ったのだが、期待値を大幅に上回る熱気に、ただただ唖然とするばかりであった。

 なんとパーティーは、昼間と夜に分けた二部構成。合計何百名が集まったか見当がつかない。立錐の余地なしとまでは言わずとも、隙間はほとんどなし。

 パーティーが始まるや、北原さんは往年のグループサウンズの面々をバックに従え、ギターでお得意のベンチャーズナンバーを披露。それが写真の姿である。

 なんと眩しいことか! 笑顔が金色(こんじき)に輝いている。こんな嬉しそうな還暦人(かんれきびと)は、ニッポン広しと言えど、そうはいまい。

 その後、山崎ハコや杏里、中尾ミエ、森川ゆかり(漢字がわからない)など、さまざまなアーティストが代わるがわるマイクを持ち、北原さんにお祝いの歌を捧げていた。特に、山崎ハコの「横浜ホンキートンク・ブルース」はめちゃくちゃイカシていた。

 ところで、冒頭、あいさつに立った北原さんは、「還暦を機に、これからは社会貢献をしたい。まず手始めに、今日の会費すべてを社会福祉に寄付します」と宣言した。

 パーティーは6000円の会費制。それらを寄付し、パーティーの経費は自腹を切るというのだ。まさに、清々しい切腹という以外にない。よく、収益金の一部を○○に寄付します、というアナウンスを見るが、あれは嘘っぽい。いったい、いくらくらい寄付しているのかわからないし、どうしても偽善臭さが残ってしまうのだが、さすが北原さん、やることがスマートだ。

 途中、何度も思った。やっぱり人間は、明るく肯定的で前向きな人に惹かれていくのだ、と。

 今、その北原照久氏の本を制作中である。

(080217 第35回)

 

 

 

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